カーナビ盗難が急増、車上荒らしの35%に。

2006/04/05 23:34 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


自分自身の経験はなくても、車やバイクの盗難や車内の金品を盗難するいわゆる車上荒らしに遭ったという話は、周りから聞いたことはあるのではないだろうか。この車上荒らしの被害品のうち、カーナビゲーションシステムが急増していることが、日本損害保険協会の調査で分かったのだ。

近年は自己防衛に対する意識が高まり、セキュリティーシステムが普及してきているにもかかわらず、こうした犯罪は増加の一途をたどっている。その原因として盗難の組織化が挙げられ、海外犯罪組織の関与が検挙や犯罪の全容解明を難しくしているのだ。

日本損害保険協会によると、調査対象の3221件のうちカーナビの盗難は1332件。昨年から500件増で全体の34.6%を占めるに至っている。これは、2位のカーステレオ(467件)の3倍近く。3位はバッグ類の319件だった。

また、高価なカーナビの件数が増えたことにより、被害総額も急増しているのだ。車上荒らしの目的は、転売。まず車両ごと盗み、人目のつかないところで車内のものを盗んでいくというパターンも増えているのだとか。その際、高価なカーナビやカーステレオなどの付属品が付いている可能性が高い高級車が狙われる。

ここで車両自体を含め、盗難が多かった車種を挙げると、
<トヨタ> ランドクルーザー(100、80、プラド)、アリスト、ハリアー、チェイサー、セルシオ、クラウン、マークII、ハイエース
<日産>スカイラインGT-R(R32、R33、R34)、シーマ、セドリック/グロリア
<ホンダ>シビック・タイプR、S2000、インテグラ・タイプR
<スバル>インプレッサSTi、レガシー
<マツダ>RX-8、RX-7
<三菱>ランサー・エボリューション、パジェロ
セダンだけでなくRVやスポーツコンフォート系の高級ラインが狙われているようなのだ。輸入車ではベンツとBMWが挙げられる。こうした車種は盗難保険(盗難適用の車両保険)に入れない場合もあるのだ。

現在、高級車にはイモビライザーという電子キーが標準搭載されているものが多いため盗難件数が多少は減少したのだけれど、それに伴ってイモビライザーや盗難防止システムを導入していない年式の古い車や中級車なども狙われるようになった。高級車に乗っていなくても安心できなくなったのだ。

日本損害保険協会は「いったん取り外せばパスワードを入れないと再利用できない機種などの普及を促進したい」(西日本新聞より)としているけど、今すぐ取れる対策は、
・車内にお金やカード、バッグなどの貴重品が無造作に置かない
・上着を見えるところに置かない(屋内に入って戻らないことを知らせていることになる)
・アラームを装着する、もしくは「アラームを装着してます」というステッカーを貼る
・人気のない駐車場や大型施設の駐車場にはなるべく駐車しない
など。これをすべて実行しても防げないのだけれど……。

カーナビの盗難に遭うと、カーナビ自体の損失だけでなく、窓ガラスが割られたりドアを壊されたりなどの金銭的ダメージと愛車が壊されたという精神的ダメージを受けるので、くれぐれもご注意を。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.