オリコンの「女の子が好きなコミック誌」ランキング、1位は意外にも…。

2006/03/31 09:40 Written by コジマ

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昨年、大ヒットし続編の制作も決定した「NANA」(矢沢あい)に続き、「笑う大天使(ミカエル)」(川原泉)や「ラブ★コン」(中原アヤ)、「ハチミツとクローバー」(羽海野チカ)、「僕は妹に恋をする」(青木琴美)などが次々と実写映画化し、「花より男子」(神尾葉子)のドラマ化、ドラマ化が見送られたものの女性だけでなく男性からも支持されている「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子)など、最近、少女漫画の人気が沸騰しているのだ。そんななか、オリコンが女性を対象に「好きなコミック誌は?」というアンケートを行ったのだけれど、 「NANA」が連載されている「Cookie」(集英社)や「ラブ★コン」が連載されている「別冊マーガレット」(講談社)などが上位に入ったものの、1位は意外な結果になった。

今回のランキングは「女のコ読者3,000人に聞きました! オリスタGIRLのエンタメLIFE『好きなコミック誌』」と題し、オリコンが「oricon style」読者と自社アンケート・パネル(オリコン・モニターリサーチ)女性会員の合計3000人対象にアンケートを行った結果をまとめたもの。気になるランキングは以下の通り。

1. 週刊少年ジャンプ(集英社)―「ONE PIECE」(尾田栄一郎)など
2. Cookie(集英社)―「NANA」(矢沢あい)など
3. 別冊マーガレット(集英社)―「ラブ★コン」(中原アヤ)など
4. 花とゆめ(白泉社)―「フルーツバスケット」(高屋奈月)など
5. 少女コミック(小学館)―「蜜×蜜ドロップス」(水波風南)など
5. 週刊少年マガジン(講談社)―「エア・ギア」(大暮維人)など
5. LaLa(白泉社)―「桜蘭高校ホスト部」(葉鳥ビスコ)など
8. Kiss(講談社)―「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子)など
9. コーラス(集英社)―「ハチミツとクローバー」(羽海野チカ)など
10. デザート(講談社)―「コスプレ☆アニマル」(栄羽弥)など

なんと、少年誌の「週刊少年ジャンプ」が1位、「週刊少年マガジン」も「少女コミック」、「LaLa」と並んで5位にランクされたのだ。その理由として、「ONE PIECE」や「テニスの王子様」(許斐剛) 、「デスノート」(小畑健)などの連載作品が読みたいというほか、「ストーリーが面白いし、絵が綺麗な作品が多いから」(大阪府/16歳)、「読み応えあるマンガが多い」(愛知県/18歳)、「やっぱり少年漫画が好きだから」(京都府/19歳)、「少年漫画って。。。って思ってたけど、見ると結構楽しいし、女の子にも分かるものも多い」(広島県/19歳)と、少年漫画を評価する声も多数ある。ストーリー性を重視するなら、やはり少年漫画ということなのだろうか。

ぼくが学生の頃、周りにいた女性は「昔は『なかよし』や『りぼん』は読んでたけど、今はカレシが買うから」と、少年・青年誌を読んでいる人が多かったのだ。しかし、このランキングを見ると、多くの人が自ら購入して読んでいるという感じを受ける。

女性コミック誌では、やはり「NANA」が連載されている「Cookie」の人気は根強く2位に、藤澤恵麻と小池徹平の主演で映画化される「ラブ★コン」などが連載されている「別冊マーガレット」が3位に入っている。よく見てみると、集英社が1-2-3フィニッシュなのだ。9位にも「コーラス」が入ってるし、集英社のコミック誌は女性の心をつかむのが上手いのだろうか。ちなみに、「コーラス」に連載中(休刊になった「YOUNG YOU」からの引き継ぎ)の「ハチミツとクローバー」は、櫻井翔と蒼井優の主演で映画化、今夏に公開されるのだ。

少年・青年誌では他社に後れを取っているものの、古くから少女誌の雄である白泉社からは、「花とゆめ」、「LaLa」がランクイン。今夏、上野樹里主演で公開される「笑う大天使(ミカエル)」は、1987年に「花とゆめ」で連載されていた超人気作なのだ。小学館からは「少女コミック」のみランクインしたのだけれど、この雑誌で連載されていた「僕は妹に恋をする」が松本潤と榮倉奈々主演での映画化が決定していることもあり、現在連載中の「蜜×蜜ドロップス」がアニメ化されるなど侮れない。

講談社からは「週刊少年マガジン」を含め、話題作「のだめカンタービレ」が連載されている「Kiss」、「デザート」の3誌がランクイン。特に「デザート」は、女の子が興味を持つような特集テーマに沿った読み切り漫画を掲載という新しいスタイルながら、確実に読者を獲得しているのだ。

今回の結果を見てみると、棲み分けができていた少年誌と少女(女性)誌の垣根が崩れつつあるのが分かる。実際、少年漫画に少女漫画のような線の細い絵を描く作家が連載していたり、少女漫画でも少年漫画のようなタッチの作家が増えたりしているし。しかし、今回の選出理由で一番多かったのが、「好きな作家が連載しているから」というもの。少年誌、少女誌にかかわらず、コミック誌の生命線である人気作家の獲得が読者獲得につながっていることは、今も昔も変わらないようなのだ。

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