「W-ZERO3」効果でPDA市場が5年ぶりプラス成長の見込み。

2006/03/30 18:07 Written by コ○助

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ソニーがPalm OS搭載機「CLIE」の生産終了を発表し、日本のPDAの歴史にひとつの幕が下りた2005年。「CLIE」の生産終了はすなわちPalm OSを搭載したPDAが日本から姿を消したことを意味しているだけでなく、日本のPDA市場が着実に縮小していることを意味しており、多くのPDAユーザーが悲しみに暮れていたなりよね。かく言うコ○助もPDAは初代「CLIE」が登場した2000年頃から、電子手帳までさかのぼれば15〜6年ほど前からこの分野の製品に親しんできたユーザーだけに、ソニーの撤退には大きなダメージを受けてしまったなりよ。

もちろんPDAには今なお頑張っているザウルスやPocket PC(Windows Mobile)という選択肢もあるなりが、最も熱いコミュニティを抱えていたPalmが日本から居なくなってしまった喪失感は大きく、Palmを愛していたコ○助もすっかりPDA自体への情熱が薄れてしまったなりよ。でも、そこに彗星の如く現れたのがウィルコムのWindows Mobile搭載機「W-ZERO3」。「W-ZERO3」はPalmとは関係ないなりが、久々の大型商品としてPDA自体への関心を呼び戻すのに十分な魅力を持ち合わせていたことから、昨年末の列島に大きなブームを巻き起こしたなりよね。このブームは「W-ZERO3」の登場に小躍りした人が多かったことの現れとも言えるなり。

実際のところ「W-ZERO3」が売れたおかげでPDAに対する再評価が進み、市場を拡大しているようで、ガートナージャパンがまとめた「国内PDA・ハンドヘルドPC市場調査」によると、今年の同市場は5年ぶりにプラス成長になる見込みだというなりよ。具体的な数字で言うと、「2005年は個人市場(11万2000台)は同38.3%減と4年連続マイナスにとどまったが、法人市場(13万3000台)は同11.5%とプラスに転換」(ITmediaより)し、2006年は「W-ZERO3」に刺激を受けた通話型ワイヤレスPDAの台頭によって前年比63.1%増となる40万台に回復する見込みだというなり。

「W-ZERO3」が成功したのは「通信機能をあらかじめ搭載している」「キーボードの機構が物欲をそそる」という2点が大きかったなりが、前者の理由から今後はPDAは通信キャリアから登場するのがトレンドになりそう。現にNTTドコモやボーダフォンは「W-ZERO3」のような製品を開発していると伝えられており、そう遠くない将来に市場に投入される予定なりよ。既存のPDAメーカーの中でも、特に携帯電話の製造・開発も行っているカシオ計算機や富士通といったメーカーからは、将来的に「W-ZERO3」タイプの製品が投入される可能性はありそうなりね。

徐々に元気を取り戻してきたPDA市場。これを一過性のブームにすることなく、今度こそ市場を育てて、魅力的な製品をユーザーに届けて欲しいものなり。

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