光学10倍なのにコンパクト、「LUMIX DMC-TZ1」の秘密。

2006/03/23 14:20 Written by コ○助

このエントリーをはてなブックマークに追加


小さな本体でも高倍率のズームを。デジカメ市場をけん引してきた画素争いがひと段落し、次の高機能化への一手として各社がこぞって取り組んでいるのが高倍率ズームをいかにコンパクトなデジカメに収めるか、ということ。多くのメーカーが4〜6倍の光学ズームの製品を投入しているなりが、なかなかその先の地点に到達することができないのが現在のデジカメを取り巻く状況なりよ。高倍率ズームを搭載すれば本体は大きくなり、本体を小さくすればズームの倍率は低くなる。このジレンマをずっと抱えているなりね。

そんな殻を打ち破ったのが、松下電器産業が2月に発表した「LUMIX DMC-TZ1」。本体は小さいのに、屈曲光学系の先端に沈胴光学系を組み合わせることで光学10倍ズームを実現させたスグレモノなりよ。3月24日に発売されるので、スペックや特徴を簡単に振り返っておくなりね。

・1/2.5型CCDを搭載(有効画素数は500万画素)。
・光学式手ブレ補正機構を装備。
・ドイツのLeica製の「LEICA DC VARIO-ELMARIT 10倍ズームレンズ」を使用。
・2.5型の低温ポリシリコンTFT液晶を搭載。
・あらかじめ旅行の出発日を設定しておくと、画像に旅行の何日目かを記録してくれる「トラベル日付」機能を搭載。
・飛行機の窓からの景色を美しく撮影する「空撮モード」を搭載。
・3月24日から発売予定。
・価格はオープンプライス(Amazon.co.jpなら38,800円+3,500円分ギフト券還元)。

この「LUMIX DMC-TZ1」が、ほかのメーカーに先駆けてコンパクトな光学10倍ズームを実現できたのはなぜなのか。そのあたりを開発者に聞いたインタビューがITmediaに出ているなりよ。興味深い内容だったので、少し見ておくことにするなりね。

「もっと小さくて軽い、これまでになかったコンセプトの製品を目指したい。高倍率ズームなら、これくらいのサイズは仕方ないと決めていた固定観念を崩し、新しい価値や使い方を提案したいと考えました」
「レンズ開発のスタッフを中心にいろいろとディスカッションをした結果、屈曲系と沈胴系の2つの光学方式を組み合わせれば、非常に小さなズームレンズができるんじゃないか。そう思い至ったのです。今から約1年半ほど前のことです」
「屈曲と沈胴を組み合わせるアイデア自体は3年以上前から考えていました。今回、コンパクトな高倍率ズームを作るというテーマの中で、レンズの飛び出し部分をいかに小さくするかが、開発の最初のポイントでした」

開発者にとっても「LUMIX DMC-TZ1」の開発は思い入れの強いものだったようで、相当な時間をかけて取り組まれてきたものだったなりね。やはり固定観念を崩すことが、革新的な製品を作るためのスタートライン。どの製品にも言えることなりが、これがなかなか難しいことなりよね。

これまで「高倍率ズームのデジカメは本体が大きいから」と敬遠してきた層に、高倍率ズームの素晴らしさ、楽しさを伝えることになるであろう「LUMIX DMC-TZ1」。気になる人はぜひチェックしてくださいませ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.