緑茶文化を世界に、アメリカに挑むクーツグリーンティー。

2006/03/22 20:01 Written by コ○助

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フードエックス・グローブの松田公太社長が「タリーズコーヒー」に出会ったのは、1995年のことだったなり。友人の結婚式に参列するために渡米した際に飲んだタリーズのコーヒーに感銘を受け、日本で展開したいと面識のないタリーズの創業者トム・オキーフ氏にアポイントも取らずに会いに行き、口説き落としたストーリーは一部では有名な話なりよね。勢いのままに日本でも産声を上げたタリーズは、東京・銀座の1号店からわずか9年で約300店舗を抱える大チェーンに成長。ライバルのスターバックスコーヒーのような矢継ぎ早な出店方針を採らず、ゆっくりと、でも着実に店舗数を伸ばしているなりよ。

そんなフードエックス・グローブが「タリーズコーヒー」とは別のブランドとして、緑茶をアレンジしたメニューを提供する「クーツグリーンティー(KOOTS GREEN TEA)」を展開し始めたのは2002年のこと。Narinari.comでもかつて特集したことがあるのでご存知の方も多いと思うなりが、緑茶ベースにしたドリンクと、おにぎりを中心とした和総菜、和風の素材を生かした和菓子などを提供している、個性的なカフェ業態なりね。東京、茨城、千葉、岐阜、鹿児島に9店舗しか展開していないので、まだまだこれからの業態ではあるなりが、来月下旬にはタリーズ発祥の地であるアメリカのシアトルに進出することが決定しているなりよ。

なぜ、「クーツグリーンティー」はアメリカに進出するのか。そのあたりをまとめた記事が日経流通新聞に掲載されていたので、少し見ておくことにするなりね。

「(父の仕事の関係で幼少期の13年間を海外で過ごした)松田家はよく緑茶を飲んだ。海外で現地の友人が家に来ると、松田の母は日本で出すのと同じように緑茶を出した。日本食を気味悪がっていた彼らも、紅茶のように砂糖を入れ、牛乳を加えて『おいしい』と言って飲んだ。『クーツのドリンクもこの経験がヒントになっている』という」
「コーヒーを飲む文化がある日本にタリーズを導入してきた時と比べ、緑茶を飲む習慣のない米国での事業展開はたやすくはない。だが、やがては日本のお茶文化そのものまで興味を持ってもらえると確信する」

そう、日本ではほとんどの人が緑茶はそのままで飲むなりが、海外では砂糖や牛乳を入れたほうが好まれる傾向があるなりよね。海外のスーパーなどに行くと甘い緑茶が販売されていたりして、初めて飲むと少々びっくりすることがあるなりが、「クーツグリーンティー」はそうした体験を子どもの頃からしてきた松田社長が「逆輸入」したものだと考えても良さそうなりよ。

果たして緑茶を飲む文化のないアメリカで「クーツグリーンティー」は成功することができるのか。遠く海の向こうからの「盛況」の一報を早く聞きたいなりね。

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