マイクロソフトの「Origami」国内第1弾、「Smart Caddie」とは。

2006/03/17 23:11 Written by コ○助

このエントリーをはてなブックマークに追加


「携帯電話やPDA」のカテゴリと、「ノートPCやタブレットPC」のカテゴリの間に存在する溝を埋めるべく、3月9日にマイクロソフトから発表された新しいカテゴリの製品「Ultra-Mobile PC」(開発名:Origami)。これまでマイクロソフトがタブレットPCで培ってきた技術をさらに進化させ、より機動性と使いやすさを追求した新しいタイプのWindows XP搭載パソコンなりが、発表された直後から称賛と落胆の声が入り交じりながら方々から聞こえてくるなりよ。特に、「Ultra-Mobile PC」よりも小型ながらWindows XPを搭載したソニーの「VAIO type U」を目の当たりにしている日本のユーザーからは辛口の批評が飛び出すことが多いような印象なり。

もちろん、マイクロソフトも単にWindows XPを搭載しただけの小型パソコンを新しいコンセプトとして発表したわけではなく、「Ultra-Mobile PC」ならではの便利な機能を搭載しているなりよ。例えばタブレットPCの延長線上にあるタッチパネル。例えば大きなアイコンを採用した新しいユーザーインターフェイス「Microsoft Touch Pack」。例えば画面に現れる入力しやすいソフトウェアキーボード。さまざまな面で、「モバイル環境でも使いやすいWindows XP」を目指して設計が心がけられているなりね。

とはいえ、やはり実際に製品が出てみないと具体的なイメージが湧かないもの。発表会の会場となった「CeBIT 2006」(ドイツ・ハノーバー)ではSamsungやASUSTeK、Founderといったメーカーの試作機が紹介されていたなりが、いずれもパソコンメーカーとしては日本ではなじみのないところばかり。国内に「Ultra-Mobile PC」がお目見えするのはいつ、どのメーカーからなのかはまだ概要が見えずにいたなりが、13日に国内第1弾となる「Smart Caddie」が正式に発表されているなりね。開発したのはPBJ。タッチパネルやタブレット型パソコン、周辺機器のメーカーなり。

大手のNECや富士通、ソニーといった分かりやすいメーカーではないため、市場に投入されてもそれほど一般の人の心を捉えるような製品ではないかもしれないなりが、どのような製品なのかインプレスにレポートが出ていたなりよ。日本初の「Ultra-Mobile PC」の特徴やポイントを少し見ておくことにするなりね。

「重量は861g(編集部の実測値)だが、Let'snote R4と持ち比べてみると、密度が高いためか重く感じられた」
「動作中、本体背面や排熱口からもかなりの熱を出しており、電車の中などで立って持ちながら操作するのは多少辛そうである」
「メモリを512MB搭載しているためか、Windowsの動作は軽快でもたつきを感じることが少ない」
「“Origami”準拠のUMPCに搭載されるソフトウェアキーボード。親指で押しやすいように扇状にキーが配置されている」
「(付属の)アダプタも大型だが、それ以上にACケーブルが太くかばんに入れるときにかさばりそうだ」

人気のモバイルノートパソコン「Let'snote R4」(松下電器産業製)との比較は分かりやすいなりが、あくまでも筆者の主観的な判断との前置きが付くものの、999グラムの「Let'snote R4」よりも軽いはずの「Smart Caddie」が重く感じるというのは「Ultra-Mobile PC」のコンセプトからするとややいただけないところなりよね。また、「電車の中などで立って持ちながら操作するのは多少辛そうである」と指摘されているのは、モバイル環境で使う上ではネックになりそうなり。

ただ、この「Smart Caddie」は4月中旬には発売予定と、かなり早い段階に投入するという意欲は買いたいなりよね。価格はまだ明かされていないなりが、「Ultra-Mobile PC」のコンセプトが「高くても1000ドル」を目標としているため、そうは高くならないはず。「Ultra-Mobile PC」に少しでも早く触れてみたい人は、ぜひチェックしてみてくださいなり。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.