「第三の作者」が振り返る、マンガ「北斗の拳」人気の理由。

2006/03/17 15:15 Written by コ○助

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兄弟作「蒼天の拳」が週刊コミックバンチに連載開始、キャラクターを採用したパチスロ機の大ヒット、そして映画版「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」の公開(3月11日から公開中)と、2000年代に入ってから再び盛り上がりを見せている「北斗の拳」界隈。コ○助は世代的にリアルタイムに週刊少年ジャンプの連載を読んでいたこともあって、今の再ブームには感慨深いものがあるなりよ。まさかこの年になって、若い人と「あべし」「ひでぶ」と言い合えるとは(笑)。

「北斗の拳」は作・武論尊、画・原哲夫という黄金コンビによって生み出されたことはご存知のとおりなりが、加えて「第三の作者」とも言われる人がいることはあまり知られていないなりね。「第三の作者」とは、そう、「北斗の拳」の連載当時に武論尊&原哲夫と共に作品のコンセプトやストーリー展開を一緒に考えていた週刊少年ジャンプの編集者のこと。基本的に編集者は前面に出るものではないなりが、「北斗の拳」の編集者だった堀江信彦氏はその後、週刊少年ジャンプの編集長に就任。現在は原哲夫や北条司ら著名マンガ家らと共に設立した、版権事業などを営むコアミックスの代表取締役としても知られた人物なりよ。

そんな堀江氏が、「なぜ今、北斗の拳なのか」「なぜ北斗の拳は人気なのか」などについて語っているインタビューがnikkeibp.jpに出ているなりね。興味深い内容だったので、少し見ておくことにするなり。

「(ジャンプの連載)当時、ノストラダムスのブームなどがあり、どうも世紀末は危ないぞという雰囲気があったんです。さらに、バブル前夜でしたから、人の心は荒んでいった。そんな中、人間らしい生き方とはどういうものなのか、悩む人も多かったのでしょう。だから、荒野の中で愛を叫ぶ主人公に人気が集まったんだと思いますよ」
「(今、北斗の拳を映画化する理由は)現在が、戦後61年の中で最も戦争と直面した時代になってしまった、ということが大きな理由ですね。まさに戦争の時代であり、見方を変えれば、日本も参加しているとも言える。だから、なおさら戦争の悲劇を表現したかったわけです」
「マンガを読んだことのない人には、ラブストーリーだと思って劇場に来てもらうといいですね。絵のイメージからは分からないでしょうけど、根底にあるのはラブストーリーなんです。だから、あれだけ人気が出た」

世紀末への漠然とした不安。当時は確かにそんな空気が存在していた時期だったなりよね。「核戦争後の世界」という分かりやすい舞台設定は今となっては使い古されているなりが、あの頃はまだ許されていたもの。荒野の中での男たちの熱いドラマ、戦い、そして生き様を見せてくれた「北斗の拳」に、男子諸君が虜にならないわけがなかったなり。

コ○助の世代に比べると、若い人はまだまだ「北斗の拳」を知らない人は多いはず。まだ読んだことがない人は、ぜひ一度原作に目を通し、そして映画版を観に行くことをオススメするなり。男臭く生きたくなる……かもしれないなりよ(笑)。

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