初代「君が代」作曲家の消息調査、英新聞社が協力。

2006/03/10 21:19 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ウォール真木の小学校時代の記憶を辿ると、音楽の教科書にはどの学年用でも必ず載っていたモノ。楽譜にしてほんの数行のその歌は、なぜか授業では一度も習うことがなく、さらにそれが日本の国家だと知ったのはずいぶんと後になってのことでした。そう「君が代」です。幼少のころに教わらなかったせいか、お恥ずかしながらいまだに歌詞覚えてません(汗)。

さてその「君が代」。今知られているメロディは実はオリジナルではないんだそう。なんでも1860年代後半から日本に滞在し、海軍吹奏楽団の指導をおこなったとされる英国人ジョン・ウィリアム・フェントンという人物が、実はあまり知られていない初代の「君が代」作曲を手がけたのです。これは後に別バージョンに置き換えられてしまったのですが、それでも彼が吹奏楽団の訓練を行った横浜の妙香寺では、年に1度このオリジナル曲がコンサートで演奏されているんだとか。

フェントン氏は1828年にアイルランドのコーク州で生まれ、横浜滞在後はアメリカのイリノイ州、そしてスコットランドに移住したことまでは判っているのですが、その後は消息が不明。しかし初代国家を作曲したという偉大な功績を称えるために日本の専門家などが彼のその後を追跡調査しています。今まで10年にわたって子孫などを探し続けているそうなのですが、残念ながら足取りはつかめず。そこで最近は英国の新聞社などに調査の協力を求め、メディアの力で情報提供の依頼を一般英国人に呼びかけるようにしたとか。

協力をリクエストされたデイリー・テレグラフではフェントン氏の写真入でこの逸話を紹介。果たして彼の子孫が記事に気がついて、名乗りをあげてくれるのかどうか。期待は高まりますねぇ。

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