英誌ブックセラーが選ぶ「最もヘンなタイトルの本大賞」発表。

2006/03/06 23:37 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


英国の出版業界専門週刊誌ブックセラーが毎年行っている、最もヘンなタイトルをつけた本に贈られる賞「Oddest Title of the Year」が発表されたのだ。実にくらだらない賞ながら、英国らしいユーモアが漂ってくるのだけれど、今年度の栄冠を手にしたのは、ゲーリー・レオン・ヒル著の「How People Who Don't Know They're Dead Attach Themselves to Unsuspecting Bystanders and What to Do About It」だった。日本語に訳すと「死んでいることに気付かない人たち:彼らはいかにして疑いを知らない第三者にくっついているか、またそれにどう対処するべきか」。うーん、タイトルからは全くどんな本か分からないのだ。

これまでの受賞作品は「Bombproof Your Horse(あなたの馬を防弾せよ)」、「Greek Rural Postmen and their Cancellation Numbers(ギリシャの地方郵便配達人と彼らの消印数)」。本当に訳の分からないタイトルだけれど、今年の「How People〜」もこれに勝るとも劣らないヘンな題名なのだ。

ブックセラー誌などの書評によると、この本は“死んでることに気付かない人”つまり幽霊に取り憑かれた際の対処法を記したハウツー本だそうだそうだけど、目次を見ても、「マイケルは自分が死んでいるのを知っていた」、「ゴースト・カウンセリング」、「十代の麻薬常習者」、「ローレルの母親が死んだとき、それはナポリで始まった」、「600人のヒッチハイカー」、「われわれが足を踏み入れた場所」など、ちょっと怖そうな感じがぷんぷんなのだ。表紙も、女の子2人の後ろに男の子がカメラ目線で立っている白黒写真で、タイトルと相まって不気味な雰囲気を醸し出している。

この冗談みたいな賞は、ブックセラー誌の公式サイトでちゃんと公募されたもので、他のノミネート作品を見てみると、

・「Bullying and Sexual Harassment: A Practical Handbook(いじめとセクハラ:実用ハンドブック)」(ジェーン・ハラス著)
・「Rhino Horn Stockpile Management: Minimum Standards and Best Practices from East and Southern Africa(サイの角の備蓄管理:東・南アフリカの最低基準および最良事例)」(サイモン・ミレッジ著)
・「Ancient Starch Research(古代のでんぷん研究)」(ロビン・トレンス、ヒュー・J・バートン著)
・「Soil Nailing: Best Practice Guidance(土への釘の打ち付け方:最良の練習ガイド)」(A・フィーアー著)
・「Nessus, Snort and Ethereal Powertools」

うわあ、ホントに訳の分からないタイトルが多いのだ。今回のノミネート作品を見て、ブックセラー誌のジョエル・リッケット副編集長は「今年はヘンなタイトルの豊作だね」とコメントしている。けれど、「いじめとセクハラ:実用ハンドブック」はまともなタイトルではないのかなあ。

知的なユーモアが大好きな英国人らしいこの賞。日本の本でもヘンなタイトルのものを探してみては?

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.