仕掛け人が語る「スキージャンプ・ペア」ヒットへの道のり。

2006/01/20 15:49 Written by コ○助

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多くのメディアで取り上げられ、にわかにブームとなったCG作品「スキージャンプ・ペア」。いまや知らぬ人がいないほど、CG作品としては異例のヒットを記録。最近は「もうこのネタで引っ張るのは辛い」との声が方々から聞こえてくるものの、発売されているシリーズDVDの売り上げは合計70万枚を超えているというなりよ。28日からは東京・渋谷のシネマライズで映画版「スキージャンプ・ペア ロード・トゥ・トリノ2006」が公開されるなど、まだしばらくは話題に上る機会が多そうなりね。

そんな「スキージャンプ・ペア」の仕掛け人、正確には生みの親として知られているのが映像クリエイターの真島理一郎氏。もともと専門学校「デジタルハリウッド」の卒業制作として一人で作り上げた作品が「スキージャンプ・ペア」の出発点だったなりが、DVDから映画へとヒットの足跡を刻んでいった「サクセスストーリー」について、日経BPのインタビューで語っているなりよ。「スキージャンプ・ペア」が大好きな人もいると思うので、少しその内容を見ておくなりね。

「とにかく卒業制作の発表会で、みんな、腹抱えて涙流して笑ってくれたんですよ。学内コンテストの表彰式、有楽町のマリオンでやったんですが、ここでは一般のお客さんも大笑い。他の卒業制作作品と比べて、笑いに関しては負けてなかったと思いますよ」
「(映画版は)ほぼイメージ通りです!それ以上に面白くなった部分も多いですね」
「(CG部分は)さすがに、今回は量も多くて僕の制作環境では無理なので、リンクスデジワークスというプロダクションにお願いしました」
「映画でも実写と相性が良くなくて、いかにもCG、いかにも実写というのが交互に出る、そんな『違和感のある作品』を作りたかったんですね(笑)。かといって、あんまりかけ離れていてもいけなくて、ある程度は実写となじませないといけない。動きは変なアニメーションのまま、見た目の質感を高めたい、ということでしょうか」

映画版は専門のCGのプロダクションが担当したこともあり、真島氏が中心となって作られてきたこれまでの「スキージャンプ・ペア」に比べると、飛躍的に質感が向上しているのが分かるなり。これは映画館の大きなスクリーンで観たときに違和感のないレベルにクオリティを高めること、映画という長尺に対応するためには手が足りなかったことなどの諸条件が重なっての判断だったようなりが、真島氏が直接手を加えていないことには賛否が出そうでも、結果的には良い映像に仕上がっているので「良し」と言えるかもしれないなりね。

ただ、いかにリアルなCGにできたとしても、真島氏はあくまでも「違和感のある作品」を目指したかったため、実写と同じようなレベルにまではクオリティを上げないよう指示をしていたというなり。変な話なりが、アニメ的なテイストを残しておきたいがゆえに、CGとしての最高のクオリティ(=極限まで実写に近いレベル)は追求しなかった、ということなりね。

映画版の公開はもうすぐ。ファンの人はぜひチェックしてみてくださいませ。

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