「熱愛の感情」を左右する神経因子、長くても1年が限界?

2005/12/02 13:35 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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イタリアはミラノから南下すること30キロ。ここには同国でも有数の大学都市、パヴィアが位置します。特に医学部・薬学部が優秀なパヴィア大学は、精神科医で犯罪人類学の創始者であるチェーザレ・ロンブローゾなどが教鞭をふるった学校としても有名。

さてそのパヴィア大学の研究チームが最近研究誌 "Psychoneuroendocrinology" (長い単語ですが直訳すると「精神神経
内分泌学」)にて発表したところによると、「恋愛中の感情」というのは、続いても1年程度しか持続しないということが判ったそうです。いわゆるそわそわしたり、上の空になったり、ハッピーな気分になったり、羽目を外したり……という熱愛的な感情。これは以前から神経成長因子(NGF)の分泌によって引き起こされるといわれています。これの分泌が高ければ高いほど「恋は盲目」になってしまうらしいです(笑)。

実際最近激しい恋に落ち、アツアツ恋愛中の人々の血中にはこのNGFが大量に含まれているとか。しかし逆に長年交際や結婚生活をしているカップル、そしてシングルの身の人々にはこの物質が少なくなっていることも研究で判ったそうです。

さらにNGFが高かった人々でも、同じ相手が交際相手として1年以上経った場合にはその濃度が低下してしまうことが判明。いわゆる、付き合いにも慣れてきて、ある意味「冷めて」しまう時期ですなぁ、1年というと(笑)……。

しかし逆に考えて見ると、熱愛中の人が、このNGFを人工的に外部から体内に注入された場合、ずーっとはラブラブ状態に……ということなんでしょうぁ? もしそうなら、近い将来この物質を含んだ薬品などが開発されるかもしれませんね。いわゆる媚薬として。

例えば冷め切ったカップルにももう1度「恋愛開始直後のワクワクな感情をプレゼント!」みたいな売れこみで市場に出回ったら、それはそれでちょっと楽しいかと思います。ある意味浮気防止になるとか(笑)。

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