NTTドコモがタワーレコードを傘下に、音楽配信も検討。

2005/11/07 04:33 Written by コ○助

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これまであまり携帯電話事業と直接関係のない企業買収には乗り出して来なかったNTTドコモなりが、「おサイフケータイ」の利用シーン拡大や音楽配信事業を睨み、タワーレコードと資本業務提携することで合意。現在タワーレコードの筆頭株主である日興プリンシパル・インベストメンツの保有する株式の一部を譲り受けるほか、第三者割当増資を引き受けることで発行済み株式の約4割を保有する筆頭株主となり、事実上、傘下に収めることになったなりよ。出資額は100億円規模になるようなり。

今回の資本業務提携によって、NTTドコモは「おサイフケータイ」の専用読み取り機を全国のタワーレコード店頭に設置し、「おサイフケータイ」で気軽にDやDVDの購入ができるインフラを整えることになるなり。これだけだと、果たして自ら100億円も出資する価値があることなのか疑問が残るところ。そのため、本当の狙いはやはりタワーレコードが来春のサービス開始を目指して準備を進めている音楽配信事業にあるとの見方が強いなりよ。「着うたフル」を武器に、携帯電話向けの音楽配信サービスで一歩も二歩もリードしているauを追撃するために、臨戦態勢を整えたと考えて良さそうなりね。

タワーレコードが準備を進めている音楽配信サービスは、アメリカのNapsterと共同で設立した「ナップスタージャパン」を通じて行うもの。来年4月のサービス開始を目指しているなりが、ほかの音楽配信サービスと大きく異なる特徴は、月額の会費を払えばダウンロードし放題になるところなりよ。「iTunes Music Store」や「Mora」などは1曲ごと課金方式を採用しているなりが、データに対して100〜300円程度支払うことに抵抗を覚える人はまだまだ多いだけに、一部では「ナップスタージャパン」に対する期待が高まっているなりね。

アメリカではすでにこのシステムで音楽配信サービスが提供されているなりが、アメリカの5大メジャーレーベルや数百のインディーズレーベルと提携することで豊富な楽曲数を取りそろえ、それなりに成功を収めているようなりよ。すでにアメリカを飛び出してイギリスやカナダでもサービスを開始しており、近々ドイツでも提供する予定なのだとか。かつて違法ダウンロードで一世を風靡したNapsterが、合法的な音楽配信サービスを手に、再び表舞台かつ世界規模でユーザーを獲得しつつあるなりね。

日本で音楽配信サービスが成功するかどうかは、海外諸国に比べると著作権管理に厳しい各レコード会社の動き次第。先行する「iTunes Music Store」や「着うたフル」もかなりこの辺りを難問として抱えているだけに、どこまでNTTドコモとタワーレコードの看板が力を発揮するのか注目なりね。NTTドコモという巨大資本の参戦で音楽配信サービスは混線状態になるのか。ユーザーにとっては楽しみな1年になりそうなり。

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