石井一久投手が日本球界復帰? 巨人獲得か。

2005/10/21 08:41 Written by コジマ

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巨人が来季の補強策として、米大リーグ、ニューヨーク・メッツの石井一久投手の獲得に乗り出したことが20日、明らかになったのだ。今季、投手の人材不足に泣いた巨人の救世主となるのか。また、古巣であるヤクルトの動きや、そもそも本人が日本球界に復帰する意思はあるのかなど、今後の動きから目が離せないのだ。

今季の巨人の投手陣は、2ケタ勝利は工藤公康投手の11勝のみという壊滅状態。日本での通算成績78勝4敗、防御率3.38、97年にノーヒットノーラン達成、98年に最多奪三振、2000年に最優秀防御率と最多奪三振の二冠に輝くという素晴らしい実績を持つ石井投手は、投手王国再建を目指す原辰徳新監督にとって、喉から手が出るくらい欲しい人材なのだ。

しかし、石井投手が日本球界復帰を明言すれば、ヤクルトも黙っていないだろう。現在、何の動きも見せていないけど、新監督に、石井投手と同じく元フジテレビアナウンサーを妻に持ち、公私ともに仲の良い古田敦也捕手が就任したため、オファーがあればヤクルトに行く確率が非常に高い。というか、他球団に行く可能性はほぼゼロに等しいのではないだろうか。あと可能性があるとすれば、師匠である野村克也シダックス監督が監督に就任する楽天くらいかな。

いくら優秀な投手だからといって、獲得することが見込めない選手へのオファーを巨人が明らかにしたのはどういう意図なのだろうか。投手力再建だけでなく、巨人戦で通算16勝を挙げた“巨人キラー”を他球団に獲得されたくないという心理も働いているのかもしれない。

また、メジャー入り以来ロサンゼルス・ドジャースで14勝、9勝、13勝と確実にキャリアを築いてきた石井投手だけど、メッツに移籍した今季は3勝9敗、防御率5.14、3Aへの降格も経験するなど、最悪のシーズンとなってしまったのだ。年齢的にも32歳と決して若くないため、巨人はこの辺に付け入るスキを見出したのかも。

当の石井投手は、来季について「もし、選択を迫られるようなことがあったら、家族とお世話になった方にしっかり相談して、今後の歩き方を決めます」(サンケイスポーツより)と、日本球界復帰もにおわせるような発言をしているため、どこの球団に行くにしても、来季は日本での石井一久が見られるかもしれない。井川慶投手が大リーグに行っちゃいそうな来季、阪神も左の先発投手が欲しいのだけど……その可能性はなさそうなのだ。

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Written by コ○助

原辰徳監督が就任し、今オフには精力的な補強に乗り出す方針を明らかにしている巨人なりが、FA移籍を示唆している西武の豊田清投手や中日の野口茂樹投手、オリックスとの契約延長交渉が難航しそうなJP投手らの獲得候補に加え、今度はメッツ退団が濃厚な石井一久投手の獲得にも乗り出すことが明らかとなったなり。ほかの球団も獲得候補に挙げている選手ばかりなので、すべての選手が巨人に入団する可能性は低そうなりが、今季はチーム防御率が4.80(リーグ5位)と投壊状態だっただけに、1〜2人加入するだけでも大きな戦力アップになるのは確実なりね。

石井投手は昨年ドジャースで13勝の成績を残し、日米野球で凱旋帰国を果たすなど素晴らしいシーズンを送りながら、今シーズン開幕目前の3月メッツへトレード。メッツでは先発ローテーションの一人として大きな期待を寄せられていたなりが、シーズン当初から不調が続き、8月には3Aのノーフォークへ降格。9月に再昇格を果たしたものの、救援登板の機会を3回与えられただけで、そのままシーズンは終了。2005年は19試合に登板し、3勝9敗0セーブ、防御率5.14と、2002年のメジャー移籍以来、最低の成績に終わってしまったなりね。

来季の去就についてはまだ正式な動きは見えていないなりが、今年がドジャース時代から結んでいた4年契約の最終年。さらに2006年から2年間に関しては球団が選択権を持つオプション契約を結んでいるなりが、シーズン終盤の起用法を見る限りでは、メッツが来季も石井投手を戦力として考えているかどうかは、微妙なところと言わざるを得ないなりよ。石井投手のみならず、メッツに所属する日本人選手トリオ(石井投手、高津臣吾投手、松井稼頭央内野手)はいずれも不本意なシーズンを過ごしたことから、解雇、もしくはトレードに出される可能性は否定できないなりね。

そんな石井投手の来季去就に影響を与えると見られているのはヤクルトの新監督、古田敦也捕手の存在。古田捕手と石井投手は、ヤクルト時代にずっとバッテリーを組んでいただけでなく、石井投手渡米後も家族ぐるみの付き合いをしている親密な間柄で、「古田さんが監督をやるなら、ヤクルトを一つの選択肢にしたい」「古田さんがいたから、今の僕がいるんです」と公言しているなりよ。古田捕手も石井投手獲得の可能性を明確に否定していないことから、相思相愛のヤクルト復帰が最も現実的な選択肢と考えることもできるなり。

そこに果たして巨人が割り込む余地があるのかどうか。すでに石井投手はメジャーには固執せずに日本球界復帰を視野に入れているとも言われているだけに、得意の札束攻勢で口説き落とすことができるのか、注目しておきたいところなり。ただ、巨人は毎年ドラフトで有力選手を獲得しているなりからね。本当はベテラン選手を補強するよりは、自前で素材を伸ばす方向を考えたほうが良いような気もするなりが……。

☆石井一久投手とは

1973年9月9日生、千葉県出身、183センチ、85キロ、O型、左投左打。
千葉・東京学館浦安高校で3年生の夏、県大会の4試合で計52奪三振を記録。92年、ドラフト1位でヤクルトに入団。95、97、01年に主軸投手として日本一を経験。02年、入札制度でドジャース入り。入札額は1126万4055ドル(約13億円)。先発の柱として14勝を挙げていたが、9月8日のアストロズ戦で打球を左前頭部に受け、負傷。惜しくも新人賞を逃した。03年はシーズン中盤の左ひざ痛のための故障者リスト入りが響き、9勝7敗。04年は13勝を挙げ、チームの地区優勝に貢献。05年メッツへ移籍し、初の3A降格を経験、3勝9敗でシーズンを終える。00年にフジテレビの木佐彩子アナウンサーと結婚、01年に長男・幹大君が誕生。

・日本での通算成績
78勝46敗1セーブ、防御率3.38
主なタイトル 最高勝率(95年)、最多奪三振(98年、00年)、最優秀防御率(00年)

・大リーグでの通算成績
39勝34敗0セーブ、防御率4.44
主なタイトル 月間最優秀新人賞(02年4月)

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