芸術の秋、鉛筆彫刻に感動。

2005/10/18 03:58 Written by コジマ

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鉛筆彫刻はご存じでしょうか。鉛筆の木の部分をさまざまな形に削っていくものなのだけれど、これがすごい! インドのお土産を彷彿とさせる精密な細工に感動してしまったのだ。

SPACE SHOWER TVのSPACE SHOWER NEWSを見ていたところ、10月5日にニューシングル「さみしがり屋の言葉達」をリリースした安藤裕子がレコーディングの待ち時間に鉛筆彫り(鉛筆彫刻)にハマっていることが紹介されていたのだ。彼女の公式サイトにその画像が出ており、見えづらいけどくまのプーさんやら何かのキャラクターの顔やらが彫ってあって、なかなかの腕前。

SPACE SHOWER NEWSには、さらに「こんな神業も発見」と、ロシア語のサイトも紹介されていたのだ。ロシア語が読めないぼくは、てっきりこのサイトで投稿しているKOTさんが制作していたものだと思ったのだけれど、実はコレ、他のサイトから引用されたもので、日本人の作品だったのだ。

そのサイトとは、パフォーマンスアート集団「JADプロジェクト」の活動報告ページ「JAD Project Internet Museum」で、制作者は芸術家?の水田黄昏さんと加藤邪道さんだそう。同サイトでは先述のロシアのサイトよりも多くの作品が“展示”されており、洗練はされていないけど、その精密さに思わず「すげえ……」と唸ってしまったのだ。

JADプロジェクトは名古屋大学の学園祭で展覧会をするパフォーマンス集団なのだけれど、現在は多くのメンバーが卒業し、サイトの更新も2001年の8月10日でストップしている。けれど、鉛筆彫刻のほか、「雪泳」などの学生らしいおバカなパフォーマンスから、「不可能継ぎ手」(水田さん作)などの芸術らしい作品まで、同サイトで閲覧できるのだ。

さらに別の“鉛筆彫刻家”、鉛筆モアイさんのページでも、鉛筆彫刻の作品が閲覧できるのだ。鉛筆モアイさんは主に鉛筆の芯を加工しており、特に「モアイ」「万年筆」など、精巧さではJADプロジェクトのもの以上なのだ。鉛筆モアイさんは2000年から福岡市天神の路上で展示・販売を開始し、久留米市の雑貨屋さんとライセンス契約を結んだり、 ホテルに作品を展示するなど、プロの“鉛筆彫刻家”なのだ。2001年には朝日新聞の地方版に掲載されたのだそう。

彫刻ではないけれど、鉛筆を使った芸術家として谷脇哲也さんの作品もなかなか。個展を開くほどの芸術家(普段は日本画を描いているのだそう)の作品とあって、洗練されすぎていて上記の3作家のような面白味がないかもしれないけど、「マンダラ・鉛筆・曼荼羅 II」を実物で見たら圧倒されそうなのだ。

身近なものを取り入れるのは、芸術の理念にかなったもの。シャープペンシルに取って代わられた鉛筆の新たな存在意義を模索するような鉛筆彫刻は、今後、授業中や就業時間中にヒマを持て余している人たちの間で流行するかもしれないのだ。まずは、安藤裕子くらいの作品を秋の夜長に挑戦してみては?

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