阪神タイガース、2年ぶり5回目のセ・リーグ優勝。

2005/09/29 20:49 Written by コ○助

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29日の試合前の段階で優勝へのマジックを「1」としていた阪神。勝てば文句なし、負けてもマジック対象チームの中日が横浜に敗れるか引き分けなら優勝が決まる状態で臨んだ甲子園での巨人戦なりが、見事に5-1で阪神が勝ち、2年ぶり5回目のセ・リーグ優勝(1リーグ時代からの通算は9回目の優勝)を決めたなりよ。岡田監督は1軍の監督としては初めての胴上げとなったなりね。

今シーズンの阪神は攻守ともに戦力が充実しており、2003年の優勝時のメンバーとその後に加わった新戦力がガッチリと噛み合った印象。快足の赤星憲広外野手から始まる打線は、途中から2番に定着した鳥谷敬内野手、そしてアンディ・シーツ内野手、金本知憲外野手、今岡誠内野手の強力なクリーンアップへと続き、さらに後ろには桧山進次郎外野手(シェーン・スペンサー外野手)、矢野輝弘捕手、藤本敦士内野手(関本健太郎内野手)と抜け目のない打線が形成されていたなりよ。2003年優勝の立役者である赤星、金本、今岡、桧山、矢野、藤本の各選手が期待通りの成績を残し、そこに鳥谷、シーツ、関本といった新戦力が期待以上の活躍を見せる。1985年の破壊型の打線とは少し異なるなりが、いろいろなタイプの選手を揃えた巧い野球をやる打線だったなりよね。また、片岡篤史内野手、濱中おさむ外野手らがベンチには控えており、代打陣も他球団がうらやむような充実ぶりだったなり。

[2003年と2005年の打線比較](※2005年成績は28日現在)
・2003年の打線例
1番 今岡誠 / 打率.340、12本塁打、72打点、1盗塁
2番 赤星憲広 / 打率.312、1本塁打、35打点、61盗塁
3番 金本知憲 / 打率.289、19本塁打、77打点、18盗塁
4番 桧山進次郎 / 打率.278、16本塁打、63打点、1盗塁
5番 ジョージ・アリアス / 打率.265、38本塁打、107打点、2盗塁
6番 片岡篤史 / 打率.296、12本塁打、55打点、1盗塁
7番 矢野輝弘 / 打率.328、14本塁打、79打点、1盗塁
8番 藤本敦士 / 打率.301、0本塁打、36打点、9盗塁

・2005年の打線例
1番 赤星憲広 / 打率.322、1本塁打、35打点、58盗塁
2番 鳥谷敬 / 打率.275、6本塁打、47打点、5盗塁
3番 アンディ・シーツ / 打率.292、19本塁打、85打点、1盗塁
4番 金本知憲 / 打率.324、38本塁打、119打点、3盗塁
5番 今岡誠 / 打率.283、28本塁打、144打点、1盗塁
6番 桧山進次郎 / 打率.276、8本塁打、37打点、1盗塁
7番 矢野輝弘 / 打率.272、19本塁打、70打点、1盗塁
8番 藤本敦士 / 打率.251、1本塁打、33打点、3盗塁

打線以上に注目されたのは、先発、中継ぎ、抑えに至るまですべてのスタッフが充実していた投手陣。まず、先発投手を2003年と比較しておくなりね。

[2003年と2005年の先発投手比較](※2005年成績は28日現在)
・2003年の主な先発投手
井川慶 / 29試合、20勝5敗、防御率2.80
伊良部秀輝 / 27試合、13勝8敗、防御率3.85
トレイ・ムーア / 21試合、10勝6敗、防御率4.35
下柳剛 / 26試合、10勝5敗、防御率3.73
藪恵壹 / 23試合、8勝3敗、防御率3.96

・2005年の主な先発投手
井川慶 / 26試合、13勝8敗、防御率3.81
下柳剛 / 22試合、13勝3敗、防御率3.25
安藤優也 / 23試合、10勝5敗、防御率3.21
杉山直久 / 22試合、8勝6敗、防御率3.08
福原忍 / 27試合、8勝14敗、防御率3.48

井川投手に2003年の頃ほどの勢いを感じない(投球内容にも、成績にも)のは残念だったなりが、ベテランの下柳投手が自身最高の成績を残したほか、安藤&杉山という右の2投手が安定した成績を残すことができたのは大きな収穫だったなり。例年だと、阪神は先発投手陣の一角に外国人投手が入ってくるなりが、今シーズンに限っては日本人選手だけでも何ら問題なくローテーションが回っていたなりよ。

続いて、中継ぎ・抑え投手を2003年と比較しておくなりね。

[2003年と2005年の中継ぎ・抑え投手比較](※2005年成績は28日現在)
・2003年の主な中継ぎ・抑え投手
吉野誠 / 56試合、1勝1敗、防御率3.27
ジェフ・ウィリアムス / 52試合、1勝1敗25セーブ、防御率1.54
安藤優也 / 51試合、5勝2敗5セーブ、防御率1.62
金沢健人 / 36試合、0勝1敗、防御率2.75
ジェロッド・リガン / 29試合、3勝0敗、防御率1.51
久保田智之 / 26試合、5勝5敗、防御率3.12

・2005年の主な中継ぎ・抑え投手
藤川球児 / 78試合、7勝1敗1セーブ、防御率1.39
ジェフ・ウィリアムス / 72試合、3勝3敗、防御率2.06
久保田智之 / 66試合、5勝4敗27セーブ、防御率2.06
江草仁貴 / 50試合、4勝2敗、防御率2.05
橋本健太郎 / 50試合、2勝2敗1セーブ、防御率2.33

「MVP級の活躍」と評されることも多い藤川投手は、まさに今年の阪神の「顔」。優勝を決めた29日の試合では79試合目の登板を果たし、プロ野球の最多登板新記録を達成したなりよ。単に登板試合が多いだけでなく、防御率1.39の数字も素晴らしいものがあるなりよね。ちなみに、同一シーズンに、同一球団に70試合以上登板している投手が2人以上(藤川、ウィリアムス)いるのは史上初めてのこと。残り試合を考えると、久保田投手も70試合登板を果たす可能性もあるため、驚異的な「70試合登板トリオ」が実現するかもしれないなりね。

この阪神の中継ぎ・抑え投手陣を支えたウィリアムス、藤川、久保田の3人の頭文字を取った、いわゆる「JFK」が盤石だったことによって、先発投手は「6回まで投げれば良い」と気楽に登板できたことが、それぞれの好成績に繋がっているとの見方も強いなり。その証拠に、今シーズンの阪神は6回終了時点でリードした試合は70勝3敗2分と、逆転負けを喫することがほとんど無かったなりね。

打と投の戦力が充実していた今シーズンの阪神。セ・リーグ制覇の次は、2003年には成し得なかった日本シリーズ制覇なりね。まだパ・リーグはプレーオフ前なので対戦相手が決まっていないなりが、ソフトバンクであろうと、ロッテであろうと、西武であろうと。20年ぶりの「日本一」の夢をファンに届けて欲しいものなり。

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