ヒューレットパッカード版「iPod」の販売は9月で打ち切りに。

2005/07/30 21:42 Written by コ○助

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世界中で快進撃を続ける「iPod」のさらなる販路拡大を目指し、ヒューレットパッカードの販売網で、ヒューレットパッカードのロゴのついた「iPod」を販売すると発表されたのは、2004年1月にラスベガスで開催された「International CES」でのことだったなり。基調講演に登壇したヒューレットパッカードのカーリー・フィオリーナ会長兼CEO(当時)が米アップル・コンピュータとの提携を発表。具体的には「iPod」のOEM供給を受けてヒューレットパッカードブランドで販売するほか、ヒューレットパッカードから「iTunes」を提供、音楽配信サービス「iTunes Music Store」にも参加するといった提携内容が明らかにされたなりね。

この基調講演では「世界でたったひとつしかない」ヒューレットパッカードのロゴ入り、かつ水色の「iPod」が披露され、目新しいカラーの「iPod」は大きな話題を呼んだなりが、実際に2004年8月に発売されたヒューレットパッカード版の「iPod」は、残念ながら単にヒューレットパッカードのロゴが入っただけの白い「iPod」。これには失望する声も上がったなりが、一応、「HP Printable Tattoos」と呼ばれるスキンシールによって「iPod」をカスタマイズできるという部分で、本家の「iPod」との違いをアピールしていたなりよ。

その後、今年4月には「iPod Photo」、5月には「iPod mini」、7月には「iPod shuffle」をヒューレットパッカードブランドで販売。「iPod」ファミリーのラインアップを拡張して来たなりが、一通り「iPod」ファミリーを揃えたばかりだというのに、どうやらヒューレットパッカード版の販売が9月をもって打ち切られることが決定してしまったなりね。打ち切りの理由はズバリ「販売不振」のようで、「iPod」の全売上のうちヒューレットパッカード版が占める割合はわずか5%程度と、期待していたほどの成果を上げることができなかったようなりよ。

また、ヒューレットパッカードは、今年2月にカリスマ経営者だったフィオリーナ会長兼CEOが会社の運営手法を巡って取締役会と対立。辞任したことで、フィオリーナ会長兼CEOが推進してきたプロジェクトの見直しが進められて来たことも、ヒューレットパッカード版「iPod」の販売打ち切りに大きく影響しているようなり。まあこれは仕方のないことなりか。

最大の特徴だった「HP Printable Tattoos」が消費者の関心を喚起することができなかったことがヒューレットパッカード版「iPod」の敗因。もう少し独自のカスタマイズを施せていたら、ヒューレットパッカード版を購入する「意味」があったろうに。「iPod」をOEM供給することで、新しい魅力が誕生するのではないかとの期待もあっただけに、わずか1年での販売打ち切りは残念な話なり。日本で販売されていた製品ではないので、あまり日本での関心は高くなかったなりが、ひとつの区切りということで。

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