ビョークの夫監督の「拘束のドローイング9」が金沢で公開中。

2005/07/21 09:32 Written by コジマ

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ビョークの夫で現代アートの牽引者であるマシュー・バーニー。映像作品「クレマスター」シリーズというのが各界から大絶賛を浴びたそうなのだけれど、彼の新作映画「拘束のドローイング9」が、世界に先駆けて今月2日から石川県の金沢21世紀美術館で開かれている「マシュー・バーニー:拘束のドローイング展」で公開されているのだ。

同作品は、着物姿のビョークを主演に、茶道と捕鯨をテーマにしたものだそうで、雑誌「rokin'on」8月号や「CROSSBEAT」9月号に掲載されている写真を見ると、茶室のなかで日本髪に結ったビョークとチョンマゲ風のマシュー・バーニーが毛皮の着物を着て、下半身を溶かしながら見つめ合っている。その写真だけですごいアーティスティックを感じるのだ。このあと二人はすべて液化してクジラになるのだとか。発売中のサントラはビョークが手掛けており、映像とともに雅楽の楽器である笙(しょう)や能楽を取り入れて、全体的に日本をフィーチャーしたものになっているそうなのだ。でもなぜ金沢?

マシュー・バーニーは、1967年サンフランシスコ生まれ。大学で医学と芸術を学び、モデルのバイトもこなしていたという、賢くてかっちょいい筋金入りのイイ男なのだ。91年から体を張ったパフォーマンスと整形用の強化プラスチックやシリコンを素材にした彫刻など奇抜な作風で世間を騒がせ、94年から10年がかりで作り上げた長編映像作品「クレマスター」シリーズ(5連作)で世界から賞賛を浴び、アート界での地位を不動のものにしたのだ。2つ年上のビョークとは2002年に結婚。女の子一人をもうけている。

ぼくはこのマシュー・バーニーを全く知らなかったのだけれど、ビョークの話題として雑誌の写真を見せたところ、妹がマシュー・バーニーの大ファンだったことが判明。いろいろと教えてもらったのだ。「芸術オンチめ」という上から目線に耐えながら……。

「拘束のドローイング9」は商業映画としてではなく芸術作品としてつくられたため、今後もごく限られた場所でしか公開されないのだそう(日本ではこの金沢のみかも)。もちろんDVD化するわけがなく、この機会を逃したらもうお目にかかることができないかもしれないのだ。興味がある人は、観光がてら金沢を訪れてみるのもよいかも。来月25日まで開催。前売り券はチケットぴあで購入できるのだ。小中学生は観覧できないのでご注意を。

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