果実を使った酢「デザートビネガー」が人気に。

2005/06/30 09:08 Written by コジマ

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酢というと、すし飯や餃子のタレをつくるときにしか使わない印象がぼくにはあるのだけれど、このごろは疲労回復によいとされている黒酢やもろみ酢などの「飲む酢」が売り上げで調理用を抜くなど、消費者の間で定着しているそうで、最近ではりんご酢だけでなくブルーベリーやオレンジ、マンゴーなどでつくられた果実酢が人気を博しているのだとか。毎日新聞がその魅力を探っているのだ。

世界に4000種類もあるといわれている酢。日本で最もポピュラーなのが米からつくった米酢で、調理用としてだいたいどの家の台所にも常備されていると思うのだ。そして、ちょっと料理に凝った人が持っているのが、フランスのワインビネガーやイタリアのバルサミコ酢。どちらもブドウを原料としている欧州では有名な酢なのだけれど、これらはいずれも調理用の酢。電通による昨年の調査で「話題・注目商品」の5位にランクされた黒酢やもろみ酢が火をつけた飲用酢人気は、手軽なりんご酢やデパートに出店するビネガー専門店「オークスハート」で販売しているようなたくさんの種類の果実酢にまで発展しているのだ。

オークスハートでは、酢のソムリエ「酢ムリエ」やジュースのように酢を飲んだりデザートのようにケーキなどにかけたりする「デザートビネガー」を提唱しているのだ。オークスハートは、創業129年の酢の老舗メーカー「内堀醸造」(岐阜県)が2003年に名古屋タカシマヤでスタートさせたブランドなのだ。うーむ、また名古屋か。おそるべし。その後、横浜や大阪で人気を得て、今年4月に玉川、今月に日本橋と東京に進出したのだ。「酢ムリエ」の由来は、タキシード姿で店頭に立つ常務の内堀光康さんを、常連客が「酢ムリエ」と呼ぶようになったのだとか。昨年の5月に「デザートビネガー」ともども商標登録をしたのだ。

オークスハートで人気なのが、「飲む○○の酢」という商品名で販売されている「デザートビネガー」。○○のなかにはリンゴ、ラズベリー、ブルーベリーなどの果実の名前が入る。それぞれの果実からつくった酢に果汁を加えて飲みやすくしたものなのだ。飲用の際には、デザートビネガー1に対して水4〜5の割合でうすめるのだとか。ほかにもサラダのドレッシングや煮詰めてステーキソースにしたりと、用途は多岐にわたる。商品のラインナップをみると、

 飲むラズベリーの酢(1260円)
 飲むオレンジの酢(1260円)
 飲むブルーベリーの酢(1260円)
 ローズヒップ入り飲む葡萄の酢(1260円)
 飲むりんごの酢(2100円)
 飲む蔵出しの黒酢蜂蜜入り(1050円)
 飲む葡萄の酢・赤(1260円)
 飲むライス&マンゴーの酢(1260円)
 飲むレモン&パッションの酢(1260円)
 飲むライチの酢・夏(1260円)
 飲むジューシーマンゴーの酢(1260円)
 飲むミックスベリーの酢(1260円)
 飲むプラム&グレープフルーツの酢(1260円)
 飲むマンゴーの酢(1,260円)
 にんじん&オレンジの酢(1260円)
 夏の甘酒酢(1260円)
 飲む甘酒黒酢(1260円)
            (すべて250mL入り、税込み価格)

うーん、さっぱりした酢らしく、蒸し暑い夏を爽やかにしてくれそうなものばかりなのだ。公式サイトで勧められている「飲むジューシーマンゴーの酢」の牛乳割りが飲んでみたい。ミツカン酢などの調理用の酢が500ミリリットル入りでだいたい1200円くらいだから、お酢として買うにはちょっと高めだけど、健康的なジュースや果実ソースとして試してみてはいかが?

オークスハートの商品は、名古屋、横浜、大阪、玉川、日本橋の各タカシマヤの店頭で購入できるのだ。また、タカシマヤのオンラインショッピング「e百華店」でも買えるので、興味がある人はぜひ。

「飲む酢」といえば、ぼくが小学校に上がる前、銭湯に「バカ、グズ、マヌケは酢を飲まない」というポスターが貼ってあり、「どうしよう、酢を飲まないとバカでグズでマヌケになっちゃう」と、母親の目を盗んで酢を飲んでむせにむせた思い出があるのだ。考えてみればあれは酢造メーカーの「飲酢キャンペーン」だったのだなあ。

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