トム・クルーズに対する好感度が低下、米雑誌アンケートで。

2005/06/28 12:45 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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最近、映画俳優というよりは「お騒がせセレブ」として有名になってきたトム・クルーズ。ケイティ・ホームズとの婚約で騒がれた後は、当分静かになるかと思っていたのですが、今度は映画の宣伝で出演したはずのテレビのインタビューで、プレゼンターの男性と激しい言い争いをしてしまったとか。

これは全米ネットワークの長寿番組 "Today" ショーでのこと。黒のTシャツという、クールなイメージを演出するために彼が「定番」としているファッションで登場したクルーズ。最初はホストのマット・ラウラー氏と和気あいあい、映画の話や婚約したばかりのケイティ・ホームズについてなどを語っていたのです。

しかしその後ラウラー氏がもっと突っ込んだ内容を質問しだした頃から、雲行きが怪しくなりました。以前女優のブルック・シールズが、産後のうつ病を治療するために抗うつ剤を使用したと公表した時、クルーズは彼女に対してかなり批判的な発言をしていました。これは彼が信仰する「サイエントロジー」という宗教哲学が精神医学に対して全面的に拒否していることから出た言動なのですが、これがシールズ自身や全米で抗うつ剤を使用する多くのアメリカ人を怒らせてしまったそう。

この発言についてラウラー氏が再度クルーズに質問を浴びせたのですが、その聞き方がサイエントロジー批判に聞こえたのかどうか、クルーズがおかんむりに。

「精神医学が言うところのケミカル・アンバランス(脳内における化学物質のアンバランス − うつ病の原因のひとつ −)なんてありえないんだ」
「僕のように研究論文をよまないと」
「君は精神医学のことを知らないから問題なんだ。僕はちゃんと知っている。単なるエセ学問なんだ!」

ラウラー氏もこの攻撃にムッとしたらしく、

「抗うつ剤を使用している人と実際に付き合いがある僕よりも、君のほうが経験豊富だというのかい?」

と反撃しましたが、クルーズも負けずに

「全国ネットワークで自分がほとんど何も知らない薬剤のことを擁護するとは無責任じゃないか」

とバッサリ斬捨て。いやあ、熱い討論となったようです。

しかしクルーズ。一連の騒ぎでアメリカのファンからは残念ながら見放されつつあるようです。大衆雑誌 "People" のオンライン・アンケートによると、約80%が「トム・クルーズは俳優業だけに専念すべき」と回答。さらにほぼ同様の割合のユーザーが「(サイエントロジー信仰に対するコメント、また専心医学や抗うつ剤に対する批判を聞いて)クルーズの性格が嫌いになった」。また40%以上が一連のクルーズ騒動の結果「『宇宙戦争』を見る気が失せた」とも回答しました。ちなみに反対に「見る気になった」人はたったの3%……。この人気の低下は今後の彼の俳優としての活動にも影響しそうですねぇ。

うーん「ラスト・サムライ」のクルーズは結構好きだっただけに、ちょっと心配。

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