米薬局チェーンで使い捨てデジタルビデオカメラ発売。

2005/06/12 07:29 Written by コジマ

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デジタルカメラやカメラ付き携帯電話の登場により、いわゆる銀塩カメラが衰退しつつある昨今、ついに使い捨てカメラのデジタルビデオバージョンが米国で今月6日に発売されたのだ。

販売を開始したのは、米国のマツモトキヨシに当たる大手薬局チェーンCVS。開発したのはサンフランシスコのピュア・デジタル・テクノロジーズ社(Pure Digital Technologies, Inc.)で、当面はCVSのみの独占販売なのだとか。この使い捨てデジタルビデオカメラは「CVSカムコーダ(CVS One-Time-Use Video Camcorder)」というそうで、仕様や特長などは、

・ 価格:29.99ドル(約3300円)
・ 重さ:約140グラム(5オンス未満)
・ 録画可能時間:20分間
・ ポケットサイズ
・ 1.4インチのカラー・ディスプレー搭載
・ 撮影開始・停止、巻き戻し、早送り、削除などの機能を3つのボタンで操作
・ ズーム機能はなし

となっているのだ。撮影後にCVSの店舗に持ち込むと、12.99ドル(約1400円)ドルでDVDを制作してくれ、メールやビデオカードにして送ることができるのだとか。何しろ画像情報がないためどういった外見なのかはわからないけれど、CNNによると「使い捨てカメラと似ている」とのこと。気になる画質については触れられていないのだ。

うーん、いくらDVDに焼けるとはいえ、使い捨てで3300円はバブリーな感が否めないよー、と思っていたところへ、HotWired JAPANに衝撃的な文言が掲載されていたのだ。「繰り返し撮影することも可能」。おい、それでは「使い捨て」でなくなっちゃうのだ!

CVSのマイク・ウォルフ部長は「毎年2億1800万個を売り上げるようになった使い捨てカメラは、写真を身近なものにし、写真産業をかなり成長させた。簡単で手頃なこの『CVSカムコーダ』は、使い捨てカメラのようにデジタルビデオ市場の成長に拍車をかけるかもしれない」と、かなりの期待を寄せているのだ。

なんだかんだいって、日本で発売されたら1度は買うのだろうけど、CVSは、当面は米国の北東部にある4500店舗のみで販売するとのこと。ウォール真木の住んでいるセントルイスは中西部だから販売しないのかなあ。

先日の55ステーションの倒産といい、デジタル化の波は対応できないものを容赦なく飲み込んでいるのだけど、銀塩写真もそのうちちょっと前のレコードのように「コレクターズアイテム→再生する機器がない」というふうになってしまうのだろうか。レコードが持ち直したDJブームのようなものが銀塩写真にも訪れればよいのだけれど……。ちなみに、ウチの妹(売れない写真家)は、いまだにデジカメを持っていないのだ。

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