ベーブルースのトレード契約書、1億7百万円で落札。

2005/06/11 12:53 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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今週のセントルイスは、野球ファンにとってまさに興奮の試合が目白押しです。週の初めは昨年のワールドシリーズで対戦したボストン・レッドソックスとのシリーズ、そして週末にはニューヨーク・ヤンキースとの連戦が地元で行われるからです。どちらもアメリカン・リーグの強豪チーム。言うまでもなくナショナル・リーグのカージナルスとは、こういったリーグの枠を超えたインターリーグ試合か、ワールドシリーズでしか対戦の機会がありません。それがこの6月の1週間で合計6試合も観られるのですから、見逃すワケにはいかないのです!

それにしてもレッドソックスのとの対戦は、球場はチケット完売で全試合、50,000人近い観客で賑わいました。それもそのはず、昨年のワールドシリーズでは無念にも4連敗してしまったカージナルス。その屈辱を晴らすために、カージナルスファンが地元チームの応援に駆けつけたのです。そう、「バンビーノの呪い」の復活を願って……。

過去のナリスペ「ワールドシリーズ観戦レポート」でも書きましたが、この「バンビーノの呪い」こそ、レッドソックスが過去86年間もワールドシリーズで優勝出来なかった原因だと言われています。バンビーノとはかの伝説的プレーヤー、ベーブ・ルースの愛称。彼がプレーした1914年からの6年間、レッドソックスはなんと3度もワールドシリーズ優勝を経験しました。その原動力としてルースの活躍があったのは言うまでもありません。

しかし1919年、ルースはヤンキースへと突然トレードされてしまいます。主力選手を失ったレッドソックスは、その後衰退。さらに時が経ち、ルースの引退後、はたまた没後になっても、レッドソックスはワールドシリーズで優勝が出来なくなってしまいました。これはあたかも品物のように扱われ売り払われたルースが、死後も怨念を持ってチームに復讐しているかのよう……。と言うことで長年この話は「バンビーノの呪い」として語り継がれていたのでした。もちろん昨年までは、の話ですが(涙)。

ところでこの当のベーブ・ルースがヤンキースに移籍された際の契約書が、名門オークション・ハウスのサザビーズで競売にかけられ、なんと99万6,000ドル(日本円で約1億700万円)で落札されたのだそうです。このスポーツ関連で、過去最高の価格の付いた書類を落札したのは、同州でスポーツ関連のコレクター・グッズを販売する会社のオーナーだとか。果たして転売するのか、それとも自分のコレクションとして保管するのか判りませんが、うーん、一枚の紙に1億円以上……。

ちなみにこの契約書に書かれたルースの移籍価格は12万5,000ドル(約1,400万円)だそうで、当時としては破格のお値段だったそうです。

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