「ウォレスとグルミット」、初の長編作品が公開へ。

2005/05/28 12:46 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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(このコラムには映画のネタバレが含まれている可能性があります。ご注意ください)

生まれて初めて「ウォレスとグルミット」を見た時の衝撃といったら、忘れることが出来ません。イギリス風のウィットの利いたギャグ、ハラハラさせるストーリー、。そして表情豊かなキャラクター。どれをとっても今までに無い種の作品でした。

イギリスのどこか、「西ワラビー通り」に住む、ウォレスは楽天主義の何でも屋および発明家。発明といっても何やら奇怪なモノばかりを作ってはそれが原因でトラブルに巻き込まれています。その飼い主をじっと忠実に見守るグルミットは、話しさえしないものの、それ以外はほとんど人間と同じ生活(お茶を飲んだり、新聞読んだり……)を送る、知的天才ビーグル犬です。

彼らが登場するクレイメーションは今までに「チーズ・ホリデー」、「ペンギンに気をつけろ!」、そして「危機一髪!」とありますが、全て20分から30分の短編作品です。粘土を少しずつ動かしては1コマ1コマ撮影していくという、その労力を考えれば、たとえショート・フィルムだったとしても、ハンパな忍耐じゃありません。でもそれだけに完成した作品はクオリティが凝縮されています。3作品全てがアカデミー賞にノミネートされ、2作品が短編アニメ賞を受賞したという快挙を成し遂げたという事実を見ても、その質の高さが伺えますね。

そしてそして、今度また「ウォレスとグルミット」の最新作が公開されることになったというニュースなのですが、なんと今回は初の長編作品!「大いなる野菜畑の陰謀」(原題は "Curse of the Wererabbit")というタイトルのこの作品は、製作費用が30億円以上、そして製作期間が1年半という、気の遠くなるお金と時間をかけて作られたのだそうです。公開は全米・英国では今年10月、日本では2006年の初春が予定されています。

なぜか今回は害虫駆除の仕事をするウォレスとグルミット。地域の野菜畑を荒らす怪獣を退治する依頼を受けます。そこに手柄を横取りしようとする男が現われて……、というのが映画のストーリー。ううう、またなんだか楽しそうですね。

ちなみに、このシリーズに登場する「悪役」は、なぜか憎めないキャラクターが多くて、私は主役の2人(1人と1匹?)よりもそっちが楽しみだったりします(笑)。

早く観たい!

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