「日本最後の軍人」小野田寛郎氏の半生をドラマ化。

2005/05/27 13:33 Written by コ○助

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奇しくも「フィリピン南部ミンダナオ島で生活をしていた旧日本兵2人が、日本大使館員への面会を求めている」とのニュースが日本中を駆け巡ったのと同じ日に、1974年に日本に帰国して「終戦」を迎えた小野田寛郎氏の半生を描いたドラマ「遅すぎた帰還 実録・小野田少尉(仮題)」の製作が発表されたなり。このタイミング、たまたまなのか、ニュースを知った関係者が慌てて発表に踏み切ったのかは定かでは無いなりが、あまりにタイミングが良すぎるなりよね(笑)。

小野田氏は陸軍中野学校で特殊な諜報教育とゲリラ戦の訓練を受け、1944年12月にフィリピンのルバングに派遣された元スパイ。スパイという特殊な任務の性格上、終戦を迎えたあとも任務解除の命令が届かず、部下2人と潜伏生活を続けることに。現地での原住民などとの交戦によって次々と部下は命を落とし、戦闘を生き抜いた小野田氏だけが29年に渡ってジャングルの奥地で「戦争」を続けていたなりね。日本に帰還後はブラジルに移住して自ら開墾して牧場を営んで成功を収め、昨年12月にはブラジル空軍から民間人に与えられる最高位の勲章「サントス・ドゥモン勲章」を日本人で初めて授与されているなり。

そんな小野田氏の半生を初めてドラマ化したのが「遅すぎた帰還 実録・小野田少尉」。終戦60周年記念スペシャルドラマとして8月13日に放送されるこのドラマ、小野田氏には中村獅童が扮し、日本だけでなく、フィリピンでもロケを敢行する予定なり。共演者や作品の突っ込んだ内容については発表されなかったようなので、やはり27日の「旧日本兵発見か」のニュースに合わせて慌てて発表されたという感が強いなりね。

27日の「旧日本兵発見か」のニュースは時間を追うごとに新しい情報が入ってくるなりが、午後1時現在の情報を総合すると、どうやら帰国を希望しているのは山川吉雄さん(87)、中内続喜さん(85)、桜井令一さん(93)の3人で、このうち山川さんと中内さんが大使館員と面会することになったなりね。潜伏していたのはモロ・イスラム解放戦線などの反政府ゲリラが拠点を置くフィリピン・ミンダナオ島の山岳地帯。日本に帰国した場合に、軍法会議にかけられることを強く恐れているというなり。錯綜する情報の中には、ミンダナオ島には今なお40人以上の旧日本兵が生存しており、帰国を希望しているという話も出てきているなりよ。40人以上……!?

小野田氏は戦後29年、今回の旧日本兵は60年。小野田氏を「最後の軍人」「遅すぎた帰還」とするならば、今回の旧日本兵の方々をなんと形容すれば良いのか分からないなりが、60年の生活の全容が明らかになるまでには時間がかかるだろうし、とりあえず小野田氏の半生を描いたドラマ「遅すぎた帰還 実録・小野田少尉」でどれだけ壮絶な生活を強いられていたのかを見ておきたいところなり。

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