サッカーW杯史上最大の衝撃を描いた映画「奇蹟のイレブン」。

2005/05/25 20:44 Written by コ○助

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FIFAランキング202位のブータンと203位のモントセラトの最弱決定戦を追った「アザーファイナル」や、サッカー界のスーパースターであるペレの栄光の軌跡を追った「ペレよ永遠に」、レアル・マドリードとそのファンたちを追った「レアル・マドリード・ドキュメンタリーフィルム」などなど、近年サッカーを題材にしたドキュメンタリー映画が続々と製作されているなりが、5月28日から東京・渋谷の「渋谷シネ・ラ・セット」で公開される「奇蹟のイレブン」も、なかなか面白そうな作品なりよ。

この作品の題材は「サッカーW杯史上最大の衝撃」と語り継がれている、1966年W杯イギリス大会での北朝鮮vs.イタリアの試合を追ったドキュメンタリー映画。よほどのサッカー好きでない限り、この試合がどのような「衝撃」だったのかが分からないと思うので、簡単にポイントをまとめておくと。

・1966年W杯イギリス大会の優勝候補の筆頭はイタリアだった。
・イタリアは1次リーグ最終戦で「サッカー後進国」から出場した北朝鮮と対戦。
・試合はイタリアが退場者を出したことも手伝い、北朝鮮が優位に展開。
・前半終了間際に北朝鮮が得点を決め、そのまま逃げ切り1-0で北朝鮮が勝利。
・イタリアはこの敗戦によって1次リーグ敗退。
・得点を決めた朴斗翼(パク・イドク)の本職は歯医者だった(W杯通算700得点目のメモリアルゴールのオマケ付き)。

まず、第一にサッカー界の巨人であるイタリアを、サッカー後進国の北朝鮮が撃破したという驚き。第二に試合は終始北朝鮮が攻め続ける圧倒的な展開だったという驚き。そして第三に得点を決めた朴斗翼の本職がサッカー選手では無かったという驚き。これらの驚きが重なって、今なお「サッカーW杯史上最大の衝撃」と語られているわけなり。

「奇蹟のイレブン」では、4年間の粘り強い交渉の末に北朝鮮国内での撮影を許可されたほか、北朝鮮が公式記録として撮ったフィルムや当時のニュース映像も盛り込まれているというなり。世界中を驚嘆させたにも関わらず、W杯終了後に全く音信が伝わらなくなった当時の北朝鮮イレブンの「その後」についても語られているという、闇に閉ざされた歴史が明かされる映画でもあるなりね。

この作品は2002年5月にイギリスのBBCで放送され、すでに北朝鮮と韓国では公開されているのだとか。この手のドキュメンタリー映画は公開期間が短かったり、DVD化されない可能性も否定できないので、特にサッカー好きな人には、この機会にぜひ観ておくことをオススメするなり。ドキュメンタリー映画好きのコ○助も気になるなりよ。時間を見つけて観に行かねば。

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