大きくなったらなりたいもの、野球選手と食べ物屋さん。

2005/05/05 11:20 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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保険会社の第一生命が毎年で行っている、未就学生と小学生1〜6年生を対象にしたミニ作文コンテストをご存知ですか?昨年は25万人が応募したという大規模なコンテストですが、この応募用紙に毎年添付されているアンケート調査書。こちらの結果もまた年に1度の恒例ニュースとなっております。

それは子供たちに聞いた「将来なりたいもの」。過去16年間に渡って、子供たちの夢はどう変わっているのか、その推移を見るだけでも面白いものです。さて、昨年2004年度の夏に行われた調査の結果は一体どんなものでしょうか。

まず男の子は、

1位:野球選手
2位:サッカー選手
3位:学者・博士
4位:大工さん
5位:食べ物屋さん
6位:お医者さん
7位:テレビ、アニメ、絵本のキャラクター、
同位:警察官、刑事さん
同位:電車やバスの運転手
10位:おもちゃ屋さん
同位:消防士、救急隊

といった順位なんだそうで。1位の野球選手は、昨年日本人大リーガーたちが大活躍して、その影響でしょうか。サッカー選手を追い抜いて、3年ぶりのトップ。スポーツ選手ってのはなんといっても憧れですね。アメリカだったらここに、バスケットボールやフットボールの選手が入るに違いない。

3位の学者・博士は、最近子供たちの間で実験グッズや工作グッズが流行っているとかで、そのせいもあるのでしょうか。まあ、勉強頑張れよ(笑)。そして3位までが「憧れ系」の職種なら、4〜5位の大工さんと食べ物屋さんと、「職人系」のなかなか堅実なチョイスとなっております。

逆に以前は上位に入っていたのに、姿を消してしまった職種というのもあります。サラリーマンは91年から登場しなくなり、学校の先生というのも10位前後を見え隠れしています。ただし今回、前回いったんベスト10の圏外になったものの、7位に復活したのが警察官や刑事さん。やっぱり悪を捕まえるヒーローってやつですか。

お次は女の子。

1位:食べ物屋さん
2位:保育園・幼稚園の先生
3位:看護婦さん
4位:学校の先生
5位:飼育係、ペット屋さん、調教師
6位:花屋さん
7位:美容師さん
8位:お医者さん
9位:歌手、タレント
10位:ピアノやエレクトーンの先生、演奏家

ほうほう。なんでも1位の食べ物屋さんは、過去8年間連続でトップだそうです。全体的に女の子の方が順位の入れ替わりが少なく、変動があまりないのが特徴。多少順位の違いはあるものの、前回とまったく同じ項目が10位圏内に並びました。しかも男の子の方が「憧れ系」が目立つのに対し、女の子の方はどちらかと言うと、現実に接する大人たちの職業を挙げるケースが多いようです。これは幼稚園世代からすでに具体的な職業を挙げる女子の子供が目立つところを見ても、性別による考えの違いって、意外と早い時からあるもんだなぁと感心するワケです。

ところでこちらアメリカではどんな仕事が人気なんでしょうか?ミニマムですがウォール真木も長女のクラスメートたちに質問してみました。その結果、

・マクドナルドのお姉さん/お兄さん(高校生ぐらいになって最初のアルバイトは、ファストフードが多い)
・ギタリスト(映画「スクール・オブ・ロック」が大好きらしい)
・学校の先生(アメリカでもやっぱり女の子には人気の職業?)

などといった答えが。あと職種はバラバラですが、大きくなったらお父さんやお母さんが自営している仕事のお手伝いをする!と言った子供たちが多かったのが興味深かったです。

確かにこちらの国では仕事場がとてもカジュアルな雰囲気で、子供たちが遊びに来ちゃうことも珍しくありません。年に数回ある "Bring Your Kids to Work Day" (あなたの子供を仕事場に連れて来よう!デー)というイベントも盛んです。大企業などが率先して企画しています。

もちろんこんな日は子供は学校を休んでもOK。こうやって小さい頃から自分の親の仕事に親しむことで、将来の自分の職業を決定する子供たちが多いのかもしれませんね。



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