独議会で論争、運転中の喫煙は危険か。

2005/05/05 05:26 Written by コジマ

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日本と同様に、運転中の携帯電話の使用を禁止しているドイツ。ある議員らの「(運転中の)喫煙は事故の確率を劇的に上昇させる」との主張から、連邦議会で物議をかもしているのだ。

この議員たちは3日付の大衆紙「ビルト」で禁止法案の提出を示唆したそうだけど、運輸建設大臣などから「安全性とは無関係」、「事故増加の科学的根拠はない」、「チョコレートやバナナなどを食べても危険だろう」と一斉に反論されているのだ。実際、米国での事故原因では、飲食(1.7%)が携帯電話(1.5%)を上回っており、統計にも入っていない喫煙よりも食事のほうが危険なのだ(ちなみに1位は「単なる不注意」の15%。これに「カーステレオの操作」11%、「同乗者との会話など」11%が続く)。

電話中に無意識にメモ帳に落書きする行為は、顔が見えない相手と会話するという不自然な行動から来るストレスに対する「代償行為」なのだそうで、運転中の喫煙もこれに当たるのではないだろうか。ぼくも運転中はバカスカたばこを吸ってしまうので、ドイツで法制化され日本に輸入されると非常に困ってしまうのだ。でも、そもそも喫煙そのものよりも、たばこやライターを探したり火をつけたりする行為が危険なのではないだろうか。

記事中にこの議員たちを擁護する意見は見あたらず、総スカンを食らっているようだけど、アウトバーン(高速道路)では時速200キロで走るクルマが行き交うという日本とは事情が異なる国柄だけに、法制化の可能性ははかれないのだ。運転中の喫煙を防ぎたいなら、事故率の増加よりも同乗者への喫煙被害を訴えた法案のほうが、現在の趨勢からすると通る確率が高い気がするけど。ちなみにドイツは嫌煙国ではなく、日本よりも喫煙に対して寛大だそう。

余談だけど、同じドイツで「故障車を速度160キロでけん引」というニュースが入ってきたのだ。いくらアウトバーンとはいえ、けん引しながら160キロも出すとニュースになっちゃうのだ。

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