リンプ・ビズキットが告知なく新作アルバムを発売。

2005/05/04 04:49 Written by コジマ

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いわゆるミクスチャーというジャンルで、日本で最も有名なバンドであるリンプ・ビズキット。2001年に脱退した“クレイジーギタリスト”ウェス・ボーランドの復帰とニューアルバムの制作進行が告知されていたのだけれど、事前発表もなく、5月3日に突然ニューアルバム『「真実への逃避」〜ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース(第一幕)』(原題:『The Unquestionable Truth(Part1)』が発売されたのだ。

ロック(というか、メタル?)とラップなどを融合させたミクスチャーの雄として、先発のコーンやデフトーンズよりも早くから日本に受け入れられてきたリンプ・ビズキットだけど、「トム・クルーズのPVだ」なんて揶揄された映画『ミッションインポッシブル2』のテーマ曲、『テイク・ア・ルック・アラウンド』で彼らの日本での知名度は一気に上昇。同曲を含むアルバム『チョコレート・スターフィッシュ・アンド・ザ・ホット・ドッグ・フレイヴァード・ウォーター』がビルボード誌のアルバム・チャートで2週連続1位を獲得し、全世界で1200万枚売り上げるなど、米国だけでなく、世界のキッズたちからの人気を不動のものにしたのだ。また、世間を騒がせたファイル交換ソフト「ナプスター」に対して「(ナプスターを)問題にしているのは、自分の金のことを心配する人だけだと思う。たくさんの人に曲を聴いてもらえる良いチャンス」(ボーカルのフレッド・ダースト)と支持したことでも有名なのだ。

そんななか、2001年の10月に作曲の中核だったギタリストのウェスが、「方向性が違う」として、自身を中心としたバンド、イート・ザ・デイの活動に専念するため突然脱退。解散説が流れるなかギタリスト探しの全米ツアーなどを経て、元スノットのマイク・スミスをギタリストに迎え、バンド名の表記も「Limp Bizkit」から「limpbizkit」(日本語でも「リンプビズキット」と中黒を取っていた)と変えていたのだ。

その後、アルバム『リゾルツ・メイ・ヴァリー』を発表するものの、ボーカルのフレッド曰く「マイクは適任者じゃなかった」(ヒドいのだ!)として2004年の8月にウェスが復帰。バンド名表記を「limp bizkit」(日本語では「リンプ・ビズキット」に戻した)にし、今回のニューアルバムを発表したのだ。

新作の内容は、
1. ザ・プロバガンダ〜布教
2. ザ・トゥルース〜真実
3. ザ・プリースト〜司祭
4. ザ・キー〜鍵
5. ザ・チャンネル〜手段
6. ザ・ストーリー〜物語
7. ザ・サレンダー〜放棄
と、タイトルのすべてに「ザ(The)」が付く7曲。このうち2曲目の『The Truth』は公式サイトを開いた瞬間に流れ出し、ビデオも試視聴できるのだけれど、リンプらしい、陰鬱にしてパワフルなすばらしいリフが炸裂しているのだ。

今回のアルバムは、発売告知なし、プロモーションなし、シングルカットなし、PVなしのノンプロモーションで、露出はCDを店頭に置くこととツアーだけという、インディーズ時代に回帰したスタンスで制作されたのだ。生まれ変わった(というか、元戻った?)リンプの魅力をご堪能あれ、なのだ。個人的には、ミクスチャーだと後発のリンキン・パークのほうが好きだったりするのだけれど…。

余談だけど、コ○助の大好きなWWEのテーマ曲に「マイウェイ」が使われていたり、アンダー・テイカー選手が入場曲に「ローリン」を選んでいたほか、元UFCミドル級チャンピオン、ティト・オーティス選手がボーカルのフレッドと友人関係にあるなど、リンプは格闘技と関係が深いのだ。

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