DPE大手の「55ステーション」が会社更生法の適用を申請。

2005/04/12 07:24 Written by コ○助

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デジタルカメラの需要拡大が伝えられ始めた頃から、そう遠くない将来の苦戦が予想されていたDPE(写真プリント)業界。銀塩カメラのユーザーが減少の一途をたどるのをただ指をくわえて見ていたわけではなく、多くのDPEショップはデジタルカメラユーザーを取り込めるよう、メディアに記録された写真をプリントできるデジタルプリントサービスやネットからのプリント予約といった新しいサービスを打ち出して来たなりが、「銀塩離れ」によるプリント機会の減少やフィルムの大幅な売上減を補えるほどのサービスにはなっていないのが現状なりね。

「55ステーション」はダイエーの子会社として全国に826店舗を展開している業界2位の大手。1964年に株式会社ダイシャとして創業された「55ステーション」は1969年にダイエーの関連会社となり、1974年にDPE事業に本格進出。1989年からDPE事業に専念し、そこからわずか15年の間に800店舗を超え、業界2位にまで成長したなりね。1998年には店頭公開(現在のジャスダック市場)を果たすなど好調な時期もあったなりが、前述のようにデジタルカメラの需要拡大とともに業績が悪化していき、2005年2月期までに2期連続で最終赤字を計上。ついには資金繰りが悪化し、会社更生法の適用を申請するにまで至ってしまったなり。負債総額は127億円。

昨年12月に産業再生機構が策定したダイエーの再生計画の中では、「55ステーション」は総合スーパー内のテナントとして「中核事業」と位置づけられ、今年3月には家電量販店大手のノジマと提携。5月末までに第三者割当増資をノジマに実施し、ノジマの子会社になる予定だったなりよ。ところがノジマ側が「55ステーション」のデューデリジェンス(資産査定)を実施した結果、一転して「出資できない」との結論に至ったため、提携解消を申し入れたなりね。そのため「55ステーション」は今後の事業継続は困難と判断、会社更生法の適用申請を決めた、という経緯があるようなり。

これは余談なりが、コ○助の家の近所には「55ステーション」が7店舗もあるなりよ。店舗数が多い上に、どの店の前を通っても結構バイトの店員が暇そうにしているのを見かけていたので、前々から「こんなに狭いエリアに集中出店して大丈夫なのかいな」と思っていたなりね。あまり大丈夫では無かったようなりが……。

当面は従来通りの営業を続けるようなりが、今後不採算店舗の閉鎖が行われるのは確実。また近所の風景が変わってしまいそうなりよ。まあそれは良いとしても、歴史ある「55ステーション」が縮小していくのは寂しい限り。銀塩カメラに依存しない収益の柱を築いた上で経営を建て直し、なんとかまた復活して欲しいものなり。

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