auの春モデルとして投入されたソニー・エリクソン製WIN端末「W31S」は、従来のソニー・エリクソンユーザーから見ると実に評価のしづらい端末。音楽再生機能を前面に押し出した部分は良いとしても、新たに採用されたスライドスタイルと、ソニー伝統のジョグダイヤルの廃止という2点が評価を真っ二つに分けてしまっているなりね。

ソニー・エリクソン製端末を愛してやまないコ○助的には、やはりジョグダイヤルの廃止がどうしても許容できないところ。恐らく、ソニー・エリクソン製端末を好んで使っているユーザーのほとんどは「W31S」にはガッカリしていると思うなりよ。でも、逆に「ジョグダイヤルだから」という理由でソニー・エリクソン製端末への移行を躊躇している人が多いのも事実。なので、ソニー・エリクソンとしても既存ユーザーを取るか、新規ユーザーを取るかの選択を迫られたことになるわけなりが、どうやらソニー・エリクソンは既存ユーザーを切り捨てるという選択をしたようなり（笑）。およおよ。

しかしソニーのシンボルともいえるジョグダイヤルを廃止するというのは、ある意味ソニー・エリクソンにとっても英断と言えるなりが、どうして廃止という選択に至ったのか、これまで公式に語られる機会がなかなか無かったなりよ。でも、ITmediaに掲載された開発陣に対するインタビュー記事「『W31S』がスライドになった理由」の中で、ジョグダイヤル廃止の経緯についても触れられているなりね。興味深い内容だったので、少し見ておくことにするなり。

「（ジョグダイヤル廃止の理由は）ゲームですね。ジョグだと、縦横の操作感が左右と違う。同一感がないわけです。今回はWINのエンターテインメントのサービスに特化したいということで、十字キーを採用しました」
「まずゲームで、ジョグが使いにくいとか、ゲームメーカーがキーアサインしにくいという事情があったんです。他社と（十字キーという）同じ土俵で、幅広いユーザー層を獲得していきたい。そういう思いがあります」
「今後、これ（十字キー）にします──ということではないです。例えば『A1404S』のほうでは引き続きメールとWebの操作という基本の操作感を優先してジョグダイヤルを続けています」

大方の予想通りではあるなりが、ジョグダイヤル廃止の理由はやはりゲームの操作性が悪いから。正直、そんな理由でメール作成時などに威力を発揮するジョグダイヤルの快適な操作性が失われているのかと思うと、長年ソニー・エリクソンと共に暮らしてきたコ○助としては悲しくて仕方がないなりよ。まあそういうユーザーがもはやマイノリティということなのかもしれないなりが……。

一応、ソニー・エリクソンとしては完全にジョグダイヤルを廃止するわけでは無いと明言しているのがせめてもの救いなりが、少なくともエンターテインメント機能を充実させたWINのラインアップでは、もうジョグダイヤルを搭載した端末は出ない可能性が高そうなりよ。しくしく……。

こうなったら、コ○助はもう「W21S」と心中するしかなさそうなり。個人的にかなり使いやすい端末なので、壊れないように大事に大事に使っていかなければ。