Windows上でMac OS Xが動く「PearPC」とは。

2005/03/29 17:26 Written by コ○助

このエントリーをはてなブックマークに追加


Mac上でWindowsを動作させるエミュレータは、現在はマイクロソフトから販売されている「Virtual PC」のように昔からパッケージとして流通しているなりが、その逆、Windows上でMacを動作させるエミュレータは、なかなか実用的なレベルの製品が出てこないなりよね。

これまで登場していたWindows上で動くMacエミュレータには「Basilisk II」や「FUSION」などがあるなりが、いずれも68系Mac(簡単に言うと昔のMac)本体から吸い出したROMデータを別に用意する必要があったほか、動作してもそこはしょせん68系Mac。現在のMacのアプリケーションが動くわけではないし、本当に限られた環境の中でメールやインターネットを楽しむくらいしか用途が無かったなりよ。あとは、WindowsでMacが動いていることに対する純粋な感動を覚えるとか。コ○助も「Basilisk II」をWindows2000マシンの「Libretto L2」にインストールしたことがあったなりが、確かに小型ノートでMacが動作している姿には感動を覚えないわけにはいかなかったなりね。

なかなか進まないWindows上で動くMacエミュレータの開発。そんな閉塞的な状況に風穴を明けるべく、昨年10月にハワイに本拠を置く企業「MXS」から突如発表されたのが「Cherry OS」だったなり。「Cherry OS」の公式サイト上で公開されたスクリーンショットはWindowsの窓の中でMac OS Xが動作しており、仕様には「動作させているWindowsパソコンのハードウェアリソース(HDD、CPU、RAM、IEEE 1394、USB、PCI、PCMCIAバス、イーサネット、モデム)を完全に利用できる」とあったことから、世界中から高い関心を集めたなりが、その後予告なくサイトが閉鎖。また、「Cherry OS」はオープンソースのエミュレータのコードを勝手に盗み、パッケージ化しようとした製品との疑惑が浮上し、「Cherry OS」は闇に葬られていったなりね。

その「Cherry OS」の元となったと言われているオープンソースのエミュレータが「PearPC」。コ○助もその存在は知っていたものの、実際に日本のメディアで、ちゃんとパソコンにインストールしたレビューを読んだことが無かったなりよ。でも、インプレスにレビュー記事が掲載されていたので、簡単に見ておくことにするなり。

「Mac OS X 10.3のインストーラが起動した。CPUが2GHz以上なら、ここまではそれ程時間はかからない。初めて動かした時は、この時点で感動した」
「インストールにかかった時間は計約1時間。今回試したPC環境は、筆者のメインマシンである、Xeon 2GHz Dual/メモリ1GBと、今となってはハイエンドとは呼べないマシンだ」
「(ベンチマークの結果から)クロックが2GHz程度ではかなり遅いことが解る」
「仮に6GHz(以上)のPentium 4が出ればそれなりに使える可能性がある」
「ある程度実用的に使える環境になるにはハード面でもソフト面でも後もう少しかかりそうだ」
「周辺機器の対応もまだまだ。USBは口だけ実装して中身は無い、サウンドは実験的、IEEE 1394やそのほかも未実装など、超えなければならないハードルはかなりある」

と、いうわけで実際のところはインストールはできても、まだまだ実用的と呼べるには程遠いレベル。また、やはり強力なスペックのマシンがないと動作が緩慢になってしまうため、ここら辺は今後のCPUの進歩などにも期待しなければならないようなり。とはいえ、こうしたエミュレータがオープンソースで、着々と開発が進められているのは楽しみななりよね。

Windows上でMacが動くから何なんだと問われても微妙な答えしか返せないなりが、まあ単純に楽しいと思う、コ○助のような人がいるのも事実。2〜3年後にはWindows上でMac OS Xが動いているのが当然の世界が訪れるかもしれないなりね。ワクワク。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.