映画「デビルマン」の那須博之監督が死去。

2005/02/28 06:25 Written by コ○助

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製作が発表された段から「実写化して大丈夫なんだろうか」とファンの間で不安視されていた映画「デビルマン」。言わずと知れた永井豪の名作を映画化した作品だったなりが、昨年公開された作品への評価は惨憺たるものだったなりね。一般各紙の映画評も「冒頭から、画面に漂うそこはかとない安っぽさに驚く」(毎日新聞)、「(CGの)充実に比べ、俳優が演じる実写部分は物足りない。誇張した演技も、CGの誇張には及ばなかったようだ」(読売新聞)、「映画を見て目につくのは、役者陣の迫力不足」(朝日新聞)と厳しい言葉が並んでいたなりよ。

ユーザーレビュー系サイトでの評価も、ストーリーから画作りに至るまであらゆる面に対して低評価だったなりが、最も多かったのは役者の演技に対する批判。「名作『デビルマン』のすべてを台無しにした」と、主演の伊崎央登に対する辛辣な批判が目立っていたなり。そして「デビルマン」ファンの怒りは「日本で最低の映画」という声となって広がっていったなりね……。

まあ映画の良し悪しは人それぞれ受け止め方が違うので、「デビルマン」を「ダメな映画」と一言で片づけてしまうのは不憫な気もするなりが、ここまで酷評された映画はそうそう有るモノでは無いのは確かなりね。「北京原人」を抜いたとの声もチラホラと。

そんな「デビルマン」のメガホンを執った那須博之監督がそういった反応に心を痛めていたかどうかは定かでは無いなりが、27日に残念ながら肝臓ガンのためにお亡くなりになったなりよ。まだ現役バリバリでやっていた監督だけに、評価がどうであれ突然の訃報は残念でならないなりね。まだ53歳という若さで亡くなったのは気の毒なりが、遺作となった「デビルマン」は、那須監督が長年温めてきた企画だったようで、最後にずっとやりたかった作品を撮ることができたことだけが、少しは救いといった感じなりか。

那須監督が過去に携わった作品を眺めると、コ○助もなにげに「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズや「右曲がりのダンディー」「代打教師 秋葉、真剣です!」といった作品を観たことがあるなり。特に代表作である「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズは、仲村トオルと清水宏次朗が主演を務めた全作の監督を務めているなりね。当時の「ビー・バップ・ハイスクール」の人気は凄いものがあったのをコ○助もよく覚えているなりよ。そんな一時代を築いたこともあった監督だったなりねぇ。「モー娘。走る!ピンチランナー」や「デビルマン」といった近年の作品の評価だけを見ていたら見落としてしまいそうだったなり。

1976年に東京大学から日活に入り、映画界に足を踏み入れて以来、28年の間に作品の評価では天と地の両面を味わってしまった那須監督。ご冥福をお祈りしますなり。

☆那須博之氏の監督作品
・ デビルマン(2004)
・ モー娘。走る!ピンチランナー(2000)
・ 実録外伝 武闘派黒社会(1999
・ 新・湘南爆走族 荒くれKNIGHT3(1998)
・ 新・湘南爆走族 荒くれKNIGHT4(1998)
・ 地獄堂霊界通信(1996)
・ ろくでなしBLUES(1996)
・ 代打教師 秋葉、真剣です!(1991)
・ 右曲がりのダンディー(1989)
・ ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇(1988)
・ ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎音頭(1988)
・ 新宿純愛物語(1987)
・ ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲(1987)
・ ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲(1987)
・ 紳士同盟(1986)
・ ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌(1986)
・ タブーX倒錯(1985)
・ ビー・バップ・ハイスクール(1985)
・ ヴァージンなんて怖くない(1984)

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