東映、演劇を映画館で上映する「映劇」分野を開拓へ。

2005/02/23 11:22 Written by コ○助

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最近はちょっと足が遠のいているなりが、コ○助も演劇は大好き。映画とは違う、失敗の許されない一発勝負の緊張感は、なかなかほかのエンターテインメントでは味わえない魅力があるなりよね。コ○助が初めて演劇に興味を持ったのは、高校生の頃。高校の先生が副業で劇団を主宰しており、その劇団の公演を観に行ったのがきっかけだったなりが、以来10年ちょいの間に時間を見つけては、可能な限り演劇を観に行くようにしているなりね。

ただ、演劇はチケット代が高いのがネック。中小の劇団が行う小劇場での公演でも3,000〜4,000円くらいはザラ。有名劇団や有名演出家の公演になると1万円を超えるものもあるなりよ。そのため、なかなか映画のようにホイホイと観に行くことができないなりね。だからと言って、演劇は映画のように「あとでDVDやビデオで観れば良いや」という代替えができないものが多い(演劇がDVD化されるのはほんの一握りだけ)ため、公演を逃せばもう二度と観られない可能性もあるわけで。観たいけどお金が大変、でも観なければ二度と観られないかも、というのが非常にジレンマではあるなり。まあそこに価値があるというのもまた真だと思うなりが。

そんなジレンマを少しでも解消できる手段は、やはり映像化してパッケージにすること。「演劇は生の舞台で観るから良いのだ!」という考えも正しいとは思うなりが、演劇を安価で、少しでも多くの人の目に触れさせるためには映像化するしか方法が無いなりね。もちろん理想は小さい劇団から大きい劇団まで全国各地で公演を打つことなりが、現実問題としてそれは不可能。映像化すればテレビやDVD、最近ならネット配信といった二次利用の可能性もグッと広がり、演劇の裾野が広がるのは確実だし、そうやって新たなファンが獲得できれば、結果として劇場に足を運ぶ人も増えるはずなり。そうなれば公演数も増えて、チケット代も安くなって……と良い循環になるのかな、と妄想は膨らむばかり(笑)。

まあ映像化してしまうと、カメラのカット割りやアングルによって演劇の醍醐味である「俯瞰性」を損なってしまうのは確かなりが、それでも脚本や役者の演技は観ることはできるなりからね。コ○助は後から映像で観ても「観て良かった!」と思える作品にいくつも出会っているので、演劇の映像化には大賛成なりよ。

さて、ようやく本題に入るなりが、こうした演劇の映像化に東映が本格参入することになったようなり。具体的には高精細カメラ十数台を駆使して舞台を撮影し、それを最先端の音響設備を誇るシネコンで上映するという試みに本腰を入れていくようなりよ。第一弾として上映されるのは、劇団☆新感線の人気舞台「髑髏城の七人〜アオドクロ」(主演:市川染五郎)で、全国8か所のシネコンで上映することがすでに決定しているというなり。「髑髏城の七人〜アオドクロ」はすでに昨年9月に試験上映されており、短期間の上映にも関わらず興行収入が2億円を突破したことで、東映は需要があると判断したなりね。

東映は今後も継続的に演劇の映像化に取り組み、「映劇」という新たな分野の開拓に乗り出していくようなので、どのような展開になっていくのか注目しておきたいところ。ひょっとしたら、数年後には演劇を観に映画館へ、というスタイルが確立されているかもしれないなりね。楽しみなり。

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