「マンガミュージアム」仕掛け人の吉村和真氏とは。

2005/02/06 21:09 Written by コ○助

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国内で唯一のマンガ学科がある京都精華大学と京都市が共同で設立を目指している「京都国際マンガミュージアム(仮称)」をご存知なりか? 「マンガ・アニメを総合的に研究する機関」と位置づけられたこの施設は、世界の約40万点以上のマンガを収蔵するほか、マンガ史やマンガと教育に関する研究、マンガやアニメの制作者育成などを目標に掲げ、2006年秋のオープンに向けて準備が進められているなりね。

なぜ国内初の「マンガミュージアム」が京都市に設立されるのかというと、もちろん京都精華大学が中心となったプロジェクトだということもあるなりが、京都市が「マンガ発祥の地」だから、という理由もあるようなりよ。でも、それを聞いても、今度は「なぜ京都がマンガ発祥の地?」という新たな疑問が生まれるなりよね。

その理由は、京都市右京区にある高山寺に伝わる平安時代の絵巻「鳥獣戯画」が「日本のマンガの原点」と考えられているからだというなり(※擬人化やデフォルメ、ユーモラスな感情表現といったものが現在のマンガに通ずるという意味で、この考えは現在は定説となっているようなり)。ちゃんと「京都でなければならない」という理由付けはされているなりね。

この「マンガミュージアム」の設立に向けて奔走してきたメンバーの一人が、京都精華大マンガ文化研究所研究員の吉村和真氏。2001年7月にマンガ研究者の交流の場を作ろうと日本マンガ学会を発足させ、個人では不可能な膨大な数のマンガ収集を公的機関で行うことができないかと、「マンガミュージアム」の設立のためにかけずり回ったというなり。
そんな吉村氏にスポットライトを当てた記事が毎日新聞に出ているので、少しだけチェックしておくと。

「食堂や理髪店にマンガが並び、当たり前に読まれている日本の現実にきちんと向き合うべきだ」
「6歳のころ読んだ手塚治虫の『火の鳥−黎明(れいめい)編』がマンガ原体験。絵本と違い主人公が死ぬ物語に衝撃を受けた」
「日本の大衆文化の中心はマンガで、海外にも広まっている。今やらないと、私たちが何者か分からなくなる」

京都市の桝本頼兼市長はこの施設について、「京都をマンガ・アニメの国際拠点にしたい。ミュージアムが新たな観光スポットになれば」と、鼻息も荒いようなりよ。オープンはまだ先の話なりが、施設には図書館や博物館の機能も組み込まれるようなので、機会があれば一度は訪れてみたいものなり。

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