メモリースティックは「PSP戦略」で起死回生なるか。

2005/02/03 21:54 Written by コ○助

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数年前はメモリースティック、CFフラッシュ、SDカード、スマートメディアなどの規格が乱立し、どのメディアが天下を取るのか分からない混沌とした状況が続いていたなりが、いつの間にか抜け出していたのがSDカード。なかなかシェアを拡大できないほかのメディアを尻目に、SDカードは一歩も二歩もリードを広げ、天下取りにグッと近づいているなりよね。

メモリースティックは強大なソニーブランドを背景に、トップシェアを狙える位置にいたはずなりが、あれよあれよという間にシェアが縮小。その要因はいくつも考えられるなりが、例えばメモリースティックを採用した機器の柱のひとつになるはずだったPDA(CLIE)が失速してしまったことや、ひとえにメモリースティックといっても「メモリースティック」「メモリースティック Duo」「メモリースティック Pro」「メモリースティック Pro Duo」など複数のバリエーションがあることにユーザーが混乱してしまったことなども、競争力を失っていった理由だと言えそうなり。

実際、現在のメモリースティックが置かれている状況がどのようなものなのか、BCN総研がまとめた昨年12月の「メモリカードのタイプ別販売構成比」を見てみると。

1位 41.3% SDカード
2位 31.8% USB携帯メモリ
3位 11.3% メモリースティック
4位  7.7% コンパクトフラッシュ
5位  5.5% xDピクチャーカード
6位  2.5% その他

圧倒的にSDカードが強い状況で、メモリースティックはほかのメディアよりも「まし」という程度。決して天下を取れるような位置にいるわけでは無いなりね。数年前の勢いを考えたら、かなり寂しい状況になっているのは確かなり。

でも、昨年12月に発売された「PSP」の登場によって、メモリースティックはやや勢いを盛り返してきているなりよね。「PSP」は現在までに51万台を販売しているなりが、音楽や動画ファイルを利用するために必要なメモリースティックを購入するユーザーが多いため、「PSP」発売開始以降はメモリースティックの売上も急上昇しているなりよ。確かに、Amazon.co.jpエレクトロニクスストアのセールスランキングでは、ずっと「SONY MSX-M512S ニュー・メモリースティックPROデュオ 512MB」が上位に食い込んでいるし、「PSP」発売直後は入荷するとすぐに完売という状態だったほどだったので、その効果は顕著に現れていると言えるなりね。

「PSP」は今のところゲーム機&AVプレーヤー機器なりが、今後は携帯電話機能を統合していくという話もあるようだし、数百万台レベルで普及するようになれば、自ずとメモリースティックのシェアも拡大していくことになるなりよね。ソニーは当然、「PSP」がけん引するカタチでのメモリースティックの普及を睨んでいるはず。すでに幅広いメーカー、機器に採用されているSDカードの牙城を崩していくことができるかどうか、今後のメモリースティックの売れ行きに注目しておきたいところなり。

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