クリスマスまで、あとわずか! サンタクロースを追いかけろ。

2004/12/21 12:44 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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北米航空宇宙防衛司令部(英語では略して "NORAD" −ノーラッド−と発音)と言う名前から重々しい機関。アメリカとカナダの航空管理システムを統括する連合軍組織だそうです。北米で発着する航空機の追跡や、北米に発射される可能性のあるミサイルなどをサテライト等のハイテク機器を駆使して追尾するのが主な目的。

しかしこのノーラッド。毎年クリスマスシーズンになると、世界中の子供たちがその公式サイトを訪れることでも有名。なぜそんなに子供に人気があるかと言うと、なんと世界中を飛び回ってプレゼントを届けるサンタクロースの追跡をして、それを足取りをホームページで公開しているからです。今年も英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、そして日本語と6カ国語を使い、旅するサンタさんを追いかけるのです。

ノーラッドの公式サイトによると、まず北極を出発しようとしているサンタクロースの動きを、カナダとアラスカの47ヶ所に設置されたレーダーを使い監視します。サンタクロースが出発したのを確認した後は、上空22,300マイルにある地球静止軌道衛星でサンタクロースのそりをトラッキング。赤外線感知機を搭載したこのサテライトは、赤い鼻のトナカイ「ルドルフ」の、その鼻先から放出される赤外線を探知するんだそうです。ちなみに、ルドルフの鼻からなぜ赤外線が放出されるのかは、長年の科学者たちの研究にもかかわらず、いまだに謎なんだそうですが…。

このサンタ追跡、始まりはノーラッドの前身である中央防衛航空軍基地(略名:CONAD)の電話番号が、間違えて新聞の広告に載ってしまったことから始まります。この広告は「サンタさんとお話が出来る!」と言うホットライン専用の電話番号だったのですが、実際にかかったのはCONAD司令長官への直通ラインだったのです!でも、この最初の間違い電話を受け取ったシャウプ大佐と言う人が事情を察し、実際に部下にサンタの起動を確認させたというから夢がありますね。

このエピソード以来、組織がノーラッドに変わってもサンタ追跡は毎年恒例となり、なんと今年で50年目を迎えるのだそうです。最初は子供たちからの質問を、職員が1人1人電話で対応していたそうですが、1998年からは今のウェブサイトを立ち上げて、世界中の子供たちにサンタクロースの位置をリアルタイムで伝えています。

このサンタ追跡サイト、一番のみどころはなんとジェット機がカナダとアメリカ空域にやってきたサンタさんとトナカイ達を歓迎し、至近距離で飛行するというイベント。F-16などの戦闘機にはもちろんカメラが搭載され、サンタクロースの様子を映像に収めるのだそうで、それも随時更新されるのだとか。うおおお、リアルサンタ(笑)。

実はこのノーラッドのサンタ追跡、ウォール真木は毎年見逃してしまっているのです。今年こそは娘たちと一緒にサンタクロースのトラッキングを体験してみたいと思います!

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