USJ、「鋼の錬金術師」のアトラクションを導入。

2004/11/29 13:32 Written by コ○助

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度重なる不祥事の発覚以来、一時は3割も落ち込んでいた客足は格安パスの販売などが功を奏して回復基調に乗り、今年度は黒字も見えてきたUSJ。でも、それはライバルの東京ディズニーランドが毎年のように行っている大型のアトラクションへの新規投資を、USJは見送ることを決めたためで、決して「黒字化したからもう安泰」というわけでは無いなりね。なにせUSJが抱える累積赤字は約265億円。さらなる投資をして魅力ある施設を作り、客足を伸ばさないことには、この赤字を解消することができないなりからね。最悪の状況は脱したものの、まだまだ厳しい状況が続いていると言わざるを得ないと思うなり。

とはいえ、大阪市からの特別融資打ち切りも決定しているUSJは財務体力が弱いため、理想(=アトラクションに投資したい)と現実(=投資したいけどお金がない)のギャップに苦しんでいるわけなりが、そんな中でも新しいアトラクションを導入しようと知恵を絞った結果、到達した結論は、日本のアニメを題材にしたアトラクションを作ることだったようなりよ。

日経新聞の報道によると、2005年3月上旬にアニメ「鋼の錬金術師」をテーマにしたアトラクションを導入。このアトラクションは「アニメの登場人物の等身大の模型を設置して物語の世界を克明に再現。さらに200人収容の劇場を併設し、テレビでは放送していない短編映画を上映する」というなり。投資規模は数千万円と、ほかの大型アトラクションに比べたら非常にリーズナブルなアトラクションなりね。

「なぜ、ハリウッドをモチーフにしたUSJに、日本のアニメのアトラクションなんだ」。きっと、コ○助と同じ感想を抱く人は多いと思うなりが、USJとしては「顧客層の拡大にはハリウッド映画にこだわらないアトラクションの導入が不可欠と判断。知名度の高い日本のアニメの起用に踏み切った」ということのようなりよ。

でも、ここは厳しく問いたいところ。軽くUSJの公式ページを見ただけでも飛び込んでくる「ハリウッド・プレミア・パーティ」「ハリウッド・クリスマス」「ハリウッド・ウエディング」といったUSJのハリウッドへのこだわりは、そんな簡単に崩れるものなのか、と。言うなれば、ディズニーランドがディズニーであることを放棄したようなものであり、全体の世界観を自ら壊し始めたということなりよね。まあそこまで追い込まれているということなのかもしれないなりが……。

世界観を崩してまで日本のアニメのアトラクション導入に賭けるUSJ。果たして新たな顧客を掴むことができるのか。はたまた単なるアニメとのコラボアトラクション満載の遊園地へと堕ちていくのか。なにやら大きな転換期を迎えることになりそうなりね。アトラクション導入後の、来場者の反応に注目しておきたいところなり。

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