クリスマスのデコレーションでご近所紛争。

2004/11/29 01:41 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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日本では11月に入るともうクリスマス商戦が始まりますが、アメリカではこの時期はまだ感謝祭前ですから、お店のディスプレイもまだまだツリーなどは無く、七面鳥だの何だのが並んでおります。アメリカでXmasシーズンが始まるのは、この感謝祭(11月の第3木曜日)が終わった翌日。それこそ待ちわびたように街中が赤や緑のカラーに染まります。

もちろん、デコレーションはお店だけに限らず。冬の長い夜に映える電灯イルミネーションで、自宅を飾る家庭が多く見られます。ライティングだけに限らず、体長が2メートル以上もあるような布製バルーン、キリスト誕生のシーンを表現したフィギュア(しかもステージ付)などなど、まあとにかく凝った飾りがここそこに登場します。

民家のこういったデコレーションが口コミで評判になり、見物人がやって来ることも珍しくありません。カルフォルニアはサンタ・ホゼにお住まいのアラン・アーツさんのお宅も過去6年間、クリスマスの季節になると超ドハデなイルミネーションで近所の人たちのみならず、遠方からやってくる見物人の目を楽しませていたのだそうです。

サーフィンボードに乗ったサンタクロース、キャンディーの巨大はりぼて、さらに音声の出るマネキン合唱隊などなど…。飾りに費やした全額は$150,000(約1530万円)にもなるとか!他にもっと意味のある事に使えよ、そのお金…(汗)。

しかし、このハデハデなディスプレイのせいでアランさん宅の近辺に住む人々は大迷惑。車で見に来る人が多いため交通渋滞は起こるわ、眩しい照明に毎晩目がくらむわ、とにかく毎年大変だったらしいです。そこで業を煮やした御近所代表のニュゲンさんと言う夫婦が署名を集めて、市の行政に直訴。

結果としてアランさんの住む街では「3日以上続けて家の外装に飾りを施す場合には、特別な許可が必要とする」と言う決まりが出来てしまったのです。あらら。

怒ったのはアランさん。毎年の楽しみを奪われちゃったんだから当たり前ですか。

「俺が子供の頃は、みんな好きなデコレーションで楽しんだもんだ。それが出来ないなんて、最近の世の中はどうなっちまったんだーーーー!」

と言っているそうで。なんと今年は映画「グリンチ」でおなじみの緑色のモンスターを家の前に置いて、その指をニュゲンさんの自宅方面に恨みタップリに向けているんだとか。ってこのデコレーションは市から許可貰ってるんですかね?

でもさアランさん。確かにクリスマススピリットも大切だけど、「程度」の問題もあると思うんですが…?聞いちゃいませんか、そうですか。

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