男性の体臭はフェロモンのせい? 原因物質を特定。

2004/11/18 04:25 Written by コジマ

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真夏の野球帰り、シャワーも浴びずに移動することが多いのだけれど、もうクルマのなかは“男祭り”状態。プンプンのムレムレで、その筋の人が喜んで飛び込んできそうな“ニオイの移動デパート”になってしまうのだ。そんな体臭の原因物質アンドロステノンを、おはようからおやすみまで暮らしを見つめるメーカーが特定したのだ。

フェロモン香水の原料などで有名なこの物質は、興奮時や緊張時にワキなどの汗腺から分泌され、男性ホルモンが皮膚の常在菌によって代謝されてできる。空気中に放出されてニオイが増す性質があるそうで、男性特有というのは、思春期から壮年期の男性における発生量が女性の数十倍のためだとか。

特定の経緯としてライオンビューティケア研究所の尾本百合子さんらが、男性が女性の体臭をそれほどイヤがらないのに対して、ほとんどの女性が男性の体臭をイヤがることに注目。男性が女性より多く分泌する物質を20〜30歳代の男女各20人に嗅がせたところ、女性だけがアンドロステノンに強い不快感を示すことが判明したのだ。また、アンドロステノンを嗅いだときの脳波を男女各10人で測定した結果、女性は全員が「不快感」や「イライラ感」を示し、男性は「不快感」2人、「リラックス」「リフレッシュ」が8人だったそうな。

それにしてもこの尾本さん、男性の体臭を「女性にとっては耐え難いニオイだ」なんてズッパリと切り捨てている。なにもそこまで言わなくても…(笑)。まあ、オジサンの体臭を極度にイヤがる女性はぼくの周りにも結構いるけど、被験者女性全員がそうだとは、ちょっとマユツバものなのだ。最近のいきすぎた清潔志向も手伝ってるのかなあ。そういや昔、江戸時代の遊女がお客さんに「私らは常に風呂に入っているから、ニオイの感覚がマヒして、外の人間の体臭がキツくてたまらない」と言っていた、というのを本で読んだことがあるのだ(これは、普通でいたいのにいられない遊女の哀しさを表すエピソードとして紹介されていた)。現代人は、さながら遊女のよう?

一方、アンドロステノンはPDDという物質とともにフェロモン候補物質とされており、アンドロステノンを散布したイスに好んで座る頻度を計測したところ、女性では有意に増加し、男性では逆に減少したという報告があるのだ(試験方法に問題点あることが指摘されてそうだけど)。

もともとはフェロモン候補とまで言われている物質なのだから、きっと他のニオイとの調和が大切なんじゃないかなあ。女性にモテる秘訣は“アルドステノンバランス”にあり、なのだ。体臭のまったくしない男性なんて、魅力的じゃないでしょ?

寒くなってきたとはいえ、電車の暖房などでワキ汗ダクダクのあなた、今年の冬はワキを清潔に保ち、“アルドステノンバランス”を整えてモテモテになるのだ!

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