今オフのメジャー移籍を目指して球団と交渉を続けているダイエーの井口選手なりが、29日に行われた3度目の交渉の結果、希望通りのメジャー移籍が実現する可能性が高くなったようなり。ダイエーは昨年の小久保裕紀内野手に続き、生え抜きのスター選手が流出するという事態に見舞われることになりそうなりね。

FA権を有していない井口選手がなぜ強硬にメジャー移籍を球団に訴え、それが実現する運びになるのか不思議に思う人もいるかもしれないなりが、これには昨年井口選手と球団が交わした契約の存在があるなりよ。

その契約には「ダイエーの経営体制が変わったり、球団売却という事態になった場合には自由契約となる」という条項が織り込まれているのだとか。今年、実際に高塚猛オーナー代行兼球団社長が辞任した上に、ダイエー本体が産業再生機構に支援を要請したことで球団売却の可能性が高まったことから、この条項を遵守せざるを得ない状況になっている、というわけなり。だから井口選手は強気でメジャー移籍を訴えているなりね。

当初はポスティングシステムによるメジャー移籍をすると見られていた井口選手なりが、この条項が効力を持つことによって、一転自由契約によるメジャー移籍を要求しているようなり。ポスティングシステムは入札制のため、入札価格が最も高い1球団のみが井口選手と交渉することになるなりが、このシステムだと井口選手が希望する球団との交渉ができる保証が無いのが辛いところなりよ。

でも、自由契約なら自分の希望する球団と交渉することができるなりからね。井口選手にとってはメリットが大きいなりが、ダイエーにしてみれば何の見返りもなく主力選手を失うことになるだけに、そう簡単に首を縦に振るわけにはいかないところなり。

11月4日以降に行う次回の交渉で移籍方法の結論が出るようなりが、いずれにしてもファンにとっては小久保選手に続いてなんともやり切れない思いをすることになりそうなりね。