「世界の中心で、愛をさけぶ」演出の堤幸彦インタビュー。

2004/08/31 08:43 Written by コ○助

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TBS系ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」も第9回まで放送が終わり、いよいよ物語は佳境に突入。結末も、そこに至る過程も映画を観て知ってはいるなりが、毎週のように涙をほろほろと流しながら見入ってしまうとは、放送開始当初には予想もしていなかったことなりよ。役者の演技、現在と過去の交錯のしかた、画面の作り込み方などなど、映画の焼き直しだからこそ、細心の注意を払って制作されているのがよく伝わってくるなりね。

映画版の「世界の中心で、愛をさけぶ」は行定勲が監督を務めていたなりが、ドラマ版は石井康晴、平川雄一朗、堤幸彦の3人が演出を担当。石井康晴は「天国に一番近い男」や「ドールハウス 〜特命女性捜査班〜」で演出を、平川雄一朗は「GOOD LUCK!!」などで演出補をしていた経歴の持ち主なりが、共にキャリアは浅めのようなりね。そこに重鎮の堤幸彦が加わってバランスを取っているようなりが、堤幸彦が担当の回は、一目見てわかるほど違いが鮮明なりよ(笑)。これまでの代表作の数々のような個性丸出しの絵作りではないなりが、それでも堤幸彦らしさが随所に見られるなりね。いくつか堤幸彦作品を見たことがある人なら、きっと気が付くはずなり。ここら辺はキャリアの差がにじみ出ているところかもしれないなりね。

「『トリック』とは別の作品だと思って下さい。とっぴなことや小ネタはやらない。感情の流れを抑え、オーソドックスに撮ります」
「小説も映画もあれだけヒットし、多くの人がストーリーを知っている。今回は、直球勝負です」
「48歳になり、黒子に徹した作品を作ってもいいのではないか、と思うようになりました」

堤幸彦はブログを運営していて、そこで「世界の中心で、愛をさけぶ」の撮影状況などをマメに更新しているなりが、8月28日の更新でこんなことを語っているなり。

「この作品はいろいろな意味で考えさせられることが多かった
ほんとに“いろいろ”
過去と未来の狭間
自分の力・位置
年齢……」

ちゃんとした感想はドラマ終了後にまた語ってくれるようなりが、あれだけの成功を収めている堤幸彦にとっても、「世界の中心で、愛をさけぶ」は重要な作品と位置づけられているなりね。また、最終回の演出を堤幸彦が担当するようなりが、最終回に関してはこんなことを語っているなり。

「台本と向き合う
悲しい
ただひたすら、悲しい
こんな『すごい脚本』俺、撮れるのか?」

堤幸彦をして「すごい脚本」と言わしめた最終回。結末は分かっているなりが、それをどうまとめていくのか、その手腕に期待したいものなり。号泣必至なりね……。

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