1リーグ制は阪神に追い風?

2004/07/11 21:30 Written by コ○助

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産経新聞に思わず「?」を付けたくなるような記事が出ていたのでご紹介を。盛んに議論がされている1リーグ制について、産経新聞は「阪神にとっては、1リーグ制のほうが追い風になる」という論調の記事を載せているなりね。いったいなぜ、1リーグ制になると阪神に追い風になるのか。どのような内容なのかを、ちょっと見ていくことにするなり。

大きな根拠として挙げているのは、現在の巨人と阪神のテレビ視聴率の比較。今季の巨人戦の視聴率は軒並み昨季よりも数字を落としており、関東地区での4〜6月の平均視聴率は過去最低(4月15.0%、5月14.6%、6月13.6%)を記録。一方の阪神戦の視聴率は堅調な数字を叩きだしており、4月が19.9%、5月17.9%、6月15.7%と、成績に関係なく安定した数字を取っている、と。また、もうひとつの根拠として、主催試合の観客動員数が減少している巨人に比べ、阪神は優勝した昨年をも上回るペースで増加しており、今や阪神人気異常とも言える成長曲線を描いていると見ているようなり。

こういった根拠によって、すでに阪神には追い風ムードが漂っていることから、1リーグ制が導入され、西武×阪神、ダイエー×阪神といった新鮮味のある対戦カードが増えれば、さらなる視聴率の上昇&観客動員増加を望めるのではないか、というのが産経新聞の記事の分析なりね。

コ○助は四半世紀も阪神ファンをやって来て思うなりが、正直、このフィーバーにも似た阪神ファンの増加傾向は、もうしばらくしたら絶対に収まると思うなりよ。産経新聞では「注目されるのは勝ち負けにかかわらず観客を集める阪神の堅実な人気」と書いているなりが、コ○助の経験上、基本的には熱しやすく冷めやすいファンが多いのも阪神ファンの特徴だと思うし、何よりも暗黒時代の観客動員の悲惨さを目の当たりにしてきたなりからね(笑)。今後、阪神がずっと上位にいることができる球団だ、とは言い切れないし、そこら辺が巨人に比べると不確定要素が多いかな、と。そういう意味では、1リーグ制だろうが、2リーグ制だろうが、本質的な部分では阪神という固有の球団を引っ張り出して追い風だなんだ、と論じるのはナンセンスなのではないかと。そもそも、対戦カードの新鮮味、なんてのはどの球団にも言えることだし(笑)。

個々の球団にあえて焦点を当てるならば、ひとつだけ絶対的に言えるのは、1リーグ制もまた巨人への戦力一極集中を招くだけの不条理なシステムということ。視聴率が取れなくたって、観客動員が低迷し始めたって、そんことは全く関係ない巨人という特異な球団を頂点に掲げた1リーグ制など、他球団にとってはメリットよりもデメリットのほうが多いはずなりよ。巨人中心でリーグを回そうとすることが、結果としてファン離れや経営危機に跳ね返ってくることが分かっているのに、なぜ1リーグ制へと歩を進めるなりかねぇ。

と、いうわけで、結果としては1リーグ制はプロ野球を縮小させるだけで、決して巨人以外のどの球団に追い風になる、というようなものでは無いと思うなり。本当にどうにかこの流れが止まらないものなりか……。

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