ビデオクリップ好きな人には朗報。ここ数年、ビデオクリップは単なる販促用の映像という位置づけから、作品として評価されるようになってきたなりよね。そういった流れを受けてパッケージとして発売されるようになってきてはいるなりが、まだまだその数は少ないのが現状。市場に出るのは著名アーティストのものに限定されているし、「好きな楽曲のビデオクリップだけ欲しい」という場合に、シングルのように気軽に購入することができる状況には、まだまだ至っていないように思うなり。

まあ楽曲単位のビデオクリップが欲しいという人は、スペースシャワーTVやMTVなどを録画すれば最新の楽曲のビデオクリップだけを収集することもできるなりが、やはり必ず何らかのクレジットや曲タイトルなどの文字が入るので、純粋に作品として楽しみたいときに邪魔な気がするのは確か。そこまでこだわる人が多いかと言われたら微妙な気もするなりが、コ○助は結構気になってしまうタイプなので、余計なクレジットの入っていないピュアな状態のビデオクリップが手元にあると嬉しいものなりよ。

また、スペースシャワーTVやMTVを視聴できる環境を持っていない人のほうが多いので、いざ「このビデオクリップが欲しい」と思ったときにすぐに手に入れることは、そう容易なことではないかもしれないなりね。それが結果として安易にWin MXやWinnyに走る一因となっているのだとは思うなりが。

今回、楽天とavexが共同で開始したのは、所属アーティストのビデオクリップを1タイトル157円でダウンロード販売するというもの。サービス開始時点では、Every Little Thingや浜崎あゆみ、BoA、EXILEなどの楽曲、約360タイトルを揃えたというなり。これらのビデオクリップ販売はavexが運営する「PRISMIX.TV」でも行われていたようなりが、大手ポータルで販売されることで、より広く一般の人が購入しやすくなったのではないかと。見たいときに、見たいビデオクリップを見ることができる。これは素敵なことなりね。

ただし。せっかく1タイトル157円で購入しても、視聴期間が10日間に限定されているのが難点。せっかくお金を払っても、手元に残らないなりねぇ。ここら辺が音楽配信のように、ちゃんとしたダウンロード販売にして、かつAVプレーヤーのようなものでも視聴できるようになれば、ビデオクリップも、もっと商品としての価値を持つことになるだろうに。

まだビデオクリップのダウンロード販売という試みは始まったばかり。音楽配信も成功していない日本で、ビデオクリップがどこまで売れるのか先行きが明るいとは言えないなりが、上手いこと市場を育てて、いつの日か気軽にビデオクリップがネットで買える時代が来て欲しいものなり。