数年前「サバイバー」と言う番組が大流行。いわゆるリアリティ・ショーの時代がアメリカのテレビ界に始まりました。
TBSで日本版「サバイバー」も作られたのでご存知の方も多いと思いますが、この番組は一般人を公募して孤島に閉じ込め、6週間ほど共同生活を送るというもの。いろいろな生き残りゲームを参加者に課し、誰がサバイバル能力に長けているかを競わせるんです。
で、さらに何日かに一度サバイバー自身が投票で「追放者」を一人選び、そうやってどんどん減っていったサバイバーの中で最後まで残った人が優勝者。アメリカ版では100万ドル(約1億1千万円)が勝者に与えられる賞金額。だから皆勝つために必死でしたねぇ。
で、この勝負の過程を延々と放映するわけですが。そこには人間の腹黒い部分、裏切りや騙しあいなど、そりゃあ参加者のドロドロな足引っ張り合いのドラマがたっぷりと堪能できます。これがどうも人気の根本にあるみたいですけど(笑)。
で、この「サバイバー」をベースにしたTVショーがその後どんどん登場しているのですが。最近その「リアリティー」系で大ヒットしているのが "The Apprentice" (「見習い社員」)と呼ばれるリアリティ番組。プロデューサーは、なんとアメリカでも有名な事業家ドナルド・トランプ氏です。
番組の内容は、キャリア志向が高い若いエリート男女が毎回2チームに分かれて、トランプ氏から出題されたビジネス・プロジェクトに挑戦。どれだけ収益を上げられるかを競い合います。
勝ったほうのチームはトランプ氏からこりゃまた豪華なご褒美(たとえばトランプ氏の別荘でシャンパン・ピクニックとか、ヤンキースのオーナーに面会出来るとか…)がもらえますが、負けた方のチームはトランプ・タワー(NYにあるトランプ氏所有の高層ビル)の役員室に呼ばれて、背筋の冷たくなるようなお説教…。しかも、負けた方のチームからは毎回「クビ」になる人が出るという、まあ「サバイバー」のビジネス出世バージョンそのままなんですが。
最後までトランプ氏からの厳しい「見習い研修期間」を生き残った人に与えられる賞金なんですが。何でもその後1年間、彼から直接ビジネス帝王学などを学びつつ、お仕事がもらえるそうなんです。
ビジネスで成功したいエリートにはまたとないチャンス♪
しかしこの番組登場する男女。もお、これでもかと言う嫌なキャラばっかり(笑)。いかにも、お金儲けと出世しか興味なさそうな…。その強烈さたるや彼らの間では、いわゆるエゴイストで有名なトランプ氏が「良い人」に見えてしまうほどで。
でも、こうした「嫌なヤツ」が首になるシーンが観たいがために、毎週この番組にチャンネルを合わせる視聴者が沢山いるそうです。実際私もその一人(笑)。
さて、トランプ氏が首にするときに使うセリフ
"You are fired."
は社会現象化したそうで。実際、トランプ氏自身が登場する、番組をパロったCMも登場しました。
この人気で、どう番組は2シーズン目も作成されることに決まったとか。その参加者のオーディションにはスーツを着込んだ男女が、トランプ・タワーの周りに長蛇の列を作ったと、それも全米ニュースに…。
ちなみに、1シーズン目の勝者はまだ決定していませんが、最終回は視聴率がどれだけになるやら。楽しみだ。
最後になりますが、有名になった先のトランプ氏のセリフですが。彼このセリフに「著作権」を得ようとしているそうですよ(笑)。
さすが、ビジネスマンのカリスマだな。