女性が隣人を騒音で訴える──ベルリン。

2004/03/04 17:29 Written by

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世界に名だたる通信社、ロイターが先月末に配信したベルリン発のニュースなのである。あるドイツの女性が、アパートの隣人の男性を、夜中のセックスの音がうるさくて眠れないと裁判所に訴え出たのであった。

裁判所の関係者が語るところによると、女性はそれにより再三夜中に寝られない状態が続き、中には少なくとも一度、4時間にわたるセックスによる騒音が続いたとのことである。

「4時間続くセックスの音よ。いったいどう考えればよかったのかしら?ただただ、うめき声とぶつかる音よ」
女性は判事にそう語ったそうである。

その騒音の元になったのは、アンドレアス・Gなる25歳の男性。彼が幾度となく未明の静寂を打ち破り、女性を目覚めさせたというのであった。

アンドレアスが言うには、過去にも26歳の男性の隣人が午後5時に騒音に苦情を言ってきたことがあったが、それに対してなんら応える必要を感じなかったというのである。そして、彼はその後も好きなだけ大きな音を立てるセックスができた、とのたまっていたのであった。なんということであろう。26歳の男性が午後5時なんていうハンパな時間に苦情を言ったのがいけなかったのであろうか。残念ながらそれはうかがい知ることはできないのであるが。

私サクラの知る限りでは、ドイツというのは騒音に対してとてもデリケートな国なのである。集合住宅やホテルなどで話し声や子供の騒ぐ声、夜9時以降などにシャワーの音などが聞こえるとすぐに苦情を言ってくるのだという話を聞いたことがある。そのかわり朝5時に大きな音を立ててシャワーを浴びたりするのはいいらしいのだが。

さらにレストランやバスなどの公共の場所などでも、子供は騒がずにじっとしているのが当たり前だという。それはそれはもう、おとなしくかしこまっているというのである。ああ、これは日本でもおおいに見習ってほしいところである。公共の場でやかましく騒ぐガキども、もとい、お子様たちとそれを注意しない親たちに辟易している私サクラとしては、この件に関してはドイツに移住したくなるくらいなのであった。

さて、この女性が訴えた件、どのような顛末を迎えたのかと思いきや、その後男性がアパートを引っ越したとのことで、裁判所も訴えを取り下げたのであった。でもきっと、男性の新たな引越し先の隣人はこれから悩ましい夜を迎えることになるのであろうことは想像に難くないのであった。

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