記憶にもまだ新しい、昨年の大リーグのプレイオフ。

ナショナル・リーグの決勝戦は(我がセントルイス・カージナルスの宿敵)シカゴ・カブス対、フロリダ・マリーンズの一騎打ちでございました。

10月14日、シカゴ対マーリンズの第6試合目の夜のこと。この日シカゴは後一試合勝てば、1945年以来初めてのワールド・シリーズ行きの切符を手にするハズでした。

試合は8回の表。3-0でカブスがリード(面白くない気分←カージナルス・ファンだから)。ウィグリー・フィールド(カブスのホーム球場)も既にお祝いモードに入っている時、事件が起こったのです。

フライ・ボールがレフトの観客席近くに打ち上げられました。簡単にキャッチできるはずのボールでしたが、なんとシカゴファンの一人が自分の方に飛んできたボールに思わず手を伸ばしてしまい、フィールドから手を伸ばしたアルー選手より先にボールをとってしまったのです！

普通だったら、これは公式ルールでは「ファンが邪魔に入った」と認められて守り側(この場合カブス)の有利になるはずなんですが、審判はアルー選手のエラーと采配しちゃったんですよね、確か。

その直後、シカゴの運が消えました(ちょっと小躍りしたカージナルス・ファンが沢山いたらしい)。なんと、その後マーリンズにヒット8本を許し、その日の試合が負け。そして、なんと翌日の第7試合でも負けてしまい…。

本当に、手元の3ミリ先ぐらいまで届いていたワールド・シリーズ行きのチケットが…。なんと、カブス・ファン一人のせいで吹っ飛んでいったらしい(笑)。

もちろん、このファンのスティーブ・バートマンさんは直後からシカゴ中の嫌われ者に。フロリダの市長からは殺される前にフロリダに移住しろ！と飛行機のチケットを彼に贈ったそうですが(笑)。

で、前置きが長くなりましたが(笑)、このスティーブさんがキャッチした怨念のボール、なんとこの度テレビ中継の前で爆破されてしまったとか。しかもこの爆破の仕掛けを作ったのはハリウッド映画で著名なスペシャル・エフェクトの達人。なんでもオスカー賞まで受け取ったことがあるらしいです。なんだかなぁ(爆)。

ちなみに、このボール。オークションで$113,824 (約1千300万円)で買い取られてから、処分されることになったとか。さらに、処刑(爆破)される数時間前には『最後の晩餐』として、ステーキとロブスターをお供えしてもらったそうです。

宿敵カブスのワールド・シリーズ行きを阻止したボールの冥福を祈る。ちーん。