元西武の前田勝宏投手が中国リーグ入り。

2004/02/17 17:56 Written by コ○助

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「カッツ前田」こと前田勝宏投手をご存知なりか? 前田投手の野球人生は、まさに波瀾万丈。神戸広陵学園高校からプリンスホテルを経て、1992年ドラフト2位で西武に入団。150キロを常時超える速球派として将来を期待された逸材だったなりが、西武にはわずか4年の在籍で退団。通算成績も25試合に登板し、0勝2敗、防御率4.89と、目立った成績を残すことができなかったなり。余談なりが、非公式記録ながら日本人初の160キロを記録した投手としても、一部では知られた存在となっているなりね。

西武退団の理由は「メジャー移籍」。当時日本ではまだメジャー移籍のルールが整っていなかった時代。ポスティングシステムなどもなかったため、前田投手は3500万円でヤンキースへ譲渡され、プロ野球では「任意引退」と公示されたなり。髪の毛を金髪に染め、「絶対にメジャーで通用する」と豪語していた前田投手。結果としては、メジャー昇格することはできず、3Aコロンバス(2勝3敗)と2Aノーウィッチ(11勝15敗)が主な主戦場となったなりが、まだメジャー挑戦が一般的ではなかった時代に、海を渡ったそのフロンティアスピリッツには拍手を送りたいなり。

アメリカで成功することができなかった前田投手は、2001年に中日に入団し、プロ野球に復帰。再起を賭けたなりが、一軍登板ゼロという結果に終わり、シーズンオフには自由契約となるなり。

次に前田投手が野球をする場として求めたのは台湾。台湾の興農牛に入団した前田投手は主にリリーフとして活躍。ちなみにこの年には同じリーグで小桧山雅仁投手(和信)、中山裕章投手(和信)、中込伸投手(兄弟)らも活躍をしていたなり。日本人投手が活躍しやすい環境が整っている台湾だったなりが、残念ながら、ここでも1年で解雇されることに。

そして向かった先はイタリア。イタリアはヨーロッパの中では最も野球が盛んな国で、プロリーグが発足。日本からも何人かの元プロ野球選手が渡っているなりが、フォーティチュード・ボローニャに入団。公式ページの情報によれば、「Kats」の登録名で2003年シーズンは6勝1敗、防御率3.00と好成績を残していたようなり。ただ、理由はわからないなりが、ボローニャも1年で退団。

迎えた2004年。「浪人」の危機だった前田投手が求めた新天地は中国リーグだったなり。日本→アメリカ→日本→台湾→イタリア→中国。まさに世界野球行脚といった感じなりが、中国の野球リーグは北京オリンピックに向けて強化の真っ只中だし、良い選択かもしれないなりね。発足したてということもあって、日本よりも数段レベルの低い中国リーグなりが、台湾やイタリアで好成績を残していることを考えると、前田投手の中国での活躍は期待して良いのではないかと。

流浪の前田投手。今年32歳という年齢から、そう長くはプレーを続けることはできないかもしれないなりが、中国リーグで驚くような活躍をして、日本にニュースを届けて欲しいなりね。ここまで世界を股にかけた選手は類を見ないだけに、きっと今後指導者の道に進んだとしても経験が活きてくるはず。ここまで来たら一年でも長く、そして一国でも多く渡り歩いてみて欲しいものなり。

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