「ざまあみろ」 石原都知事が橋本派を痛罵。

2003/08/31 07:04 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


総裁選で混迷している自民党。特に混乱ぶりが甚だしい橋本派に、石原慎太郎都知事の“石原節”が炸裂したのだ。石原都知事は自民党に在籍していたころから、同党主流派である「経世会」と呼ばれる橋本派(当時竹下派)批判を続けている。

コメントを拾っていくと、

「経世会の体たらくを見ていると、ざまあみろと思う」
「あの派閥のパワーポリティクス(力の政治)がいかに自民党をだめにしてきたか」
「(総裁選の対応で)経世会がガタガタしているのは自民党にとっても政治にとってもいいこと」
「淘汰しないと自民党は蘇生しない」(以上、asahi.comより)

と、実に歯切れがいい。こういうことを憚りなく発言してくれるのは、石原都知事以外いないのだ。

石原都知事はもともと自民党では、「清和会」と呼ばれる小泉純一郎首相の森派に属していた。この清和会は当時から反主流(反経世会)派だった。

経世会は、青木幹雄参院幹事長らの「親小泉派」と、派閥会長・橋本龍太郎元首相や野中広務元幹事長らの「反小泉派」(藤井孝男元運輸相、笹川尭・元科学技術相、熊代昭彦を擁立)に真っ二つに割れている。以前は野中氏が派閥内の実権を握っていたのだけど、現在は青木氏が急激に力を付けているそうな。それは青木氏が「参院橋本派」の議員を押さえているためで、今回の総裁選で参院橋本派は、同氏の意向通りに「小泉支持」にまわる見込みなのだ。このままでは青木氏が参院橋本派を引き連れて派閥を脱退する可能性も出てきた。

他の派閥では、堀内派は丹羽雄哉会長代行を擁立するもようだが、派閥会長の堀内光雄総務会長が「小泉支持」を表明しており、橋本派同様混迷している。高村派は会長の高村正彦元外相が出馬する意向を示しており、江藤・亀井派は亀井静香前政調会長が「9月2日に総裁選の出馬表明する」と発表している。

亀井氏は、石原都知事が自民党に所属していた当時は清和会に属しており、同都知事の弟分だそうだ。しかし、今回の総裁選では、同都知事の“応援”は得られなそうだ。

“石原節”は野党や現在の政局にも言及していて、

「どの政党も限界がきている。シャッフル(再編)する必要がある。レゾンデートル(存在価値)があるのは公明党と共産党だけ。あとは同床異夢」
「日本は本当に変なふやけた国になった。軸が溶けちゃった」(以上、Sankei Webより)

と、こちらも痛烈なのだ。民主党と自由党の合併のときも、

「いつか政権をという願望が強いのは分かるが、そのために手だてを選ばないのは国民は納得しない」
「(小沢一郎党首は)非常に疑義を感じる人。長く自民党にいたが、あれは経世会で金でも権力でも好きなことをしていた。私は政治家として彼は認めません。非常に危険な政治家と思う」
「(菅直人代表は)数をそろえるために合併したのかもしれないが、民主党は非常に危険な要因をはらむことになり、分裂する一つの大きなモーメント(契機)になると思う」(以上、asahi.comより)

と警告している。どこの党員も明治座で“学芸会”をやっている場合ではないのだ。

さてさて、混乱を極めている自民党をバッサリと斬った石原都知事だけど、「石原新党」に関する質問には、

「(取りざたされるのは)名誉ではあるが迷惑だ」
「そんな粗雑な質問はしない方がいい」(以上asahi.comより)

と歯切れが悪かったそう。「石原新党」をつくるなら、自民党の自滅を待ったほうがいいかも。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.