アームストロングが史上2人目の5連覇達成 ツール・ド・フランス。

2003/07/28 03:47 Written by コジマ

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今年で100年目を迎える自転車レースの最高峰ツール・ド・フランス(大戦中の中止などもあって、回数は90回目)。この節目の大会で、ランス・アームストロング選手(米国、USポスタルサービス)が史上2人目の5連覇を成し遂げたのだ。

100周年ということで、第1回大会と全く同じコースを設定された今回の大会。パリからのスタートも40年ぶりなのだ。今大会は個人タイムトライアルが少ないため、アームストロング選手の過去4回の優勝パターンと違うことがわずかに懸念されていたが、終わってみれば2位に1分以上差を付ける圧勝。最終日のパリでマイヨジョーヌ(個人総合1位に与えられる黄色のジャージ)を着ていたのは、今年もアームストロング選手だったのだ。

アームストロング選手のツールデビューは1993年。当時は、もう1人の5連覇達成者、ミゲール・インデュライン選手(スペイン、95年引退)がまさに連覇を重ねている最中だった。その年はヴェルダンでステージ優勝するものの、リタイア。その後もリタイアなど成績は振るわず、またしてもリタイアに終わった96年、精巣癌の告知を受けた。体の至るところに転移していたという。しかも、所属チーム(コフィディス)に癌発覚を告げるやいなや解雇されてしまった。しかし、手術と化学療法を経て癌を克服し、98年に母国である米国のチーム、USポスタルサービスで競技を再開(ヴエルタ・ア・エスパーニャで4位)。翌99年にはツールに復帰し、いきなり総合優勝した。同選手は、それから5年間も癌治療をしながら勝ち続けている。まさに鉄人なのだ。

インデュライン選手以来のヒーローとなったアームストロング選手。これからも不屈の精神で連覇記録を塗り替えていって欲しいのだ。

ちなみに、過去ツールを5回制覇したのは以下の4選手。
ジャック・アンクティル(1957、1961〜64)
エディ・メルクス(1969〜72、1974)
ベルナール・イノー(1978、1979、1981、1982、1985)
ミゲール・インデュライン(1991〜95)

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