いやあ、この人スゴイのだ。建造物侵入の現行犯で逮捕され、パトカーで連行中に失禁（脱糞）。臭さに堪りかねた警察官が手動式の窓を3分の1くらいまで開けたところを隙をみて全開にし、窓から手錠をかけられたままて飛び降りて逃走したのだ。パトカーは時速50キロで走行していたそう。その後自宅に戻ってスーツに着替え、函館発札幌行きの特急スーパー北斗3号の車内で逮捕されるまで、3日間270キロ逃走したのだ。なんてドラマティック。最後に特急電車の車内で逮捕されたというのが、これまた火曜サスペンスのようでかっちょいい。しかも全国指名手配というオマケ付き。

この特急電車の車内で、捜査員に職務質問を受けた際に「札幌市の会社員のカミデです」と偽名を使って逃れようとしたが、手錠を外すときにできた跡や脱出時の打撲などでバレ、五稜郭駅で逮捕された。

この男がパトカーから脱出できた原因は、通常、パトカーで連行する場合は後部座席で容疑者を2人の捜査員で挟むのだが、このとき後部座席に捜査員が1人しかいなかったため。さらに、自宅に帰って着替えまでできたのは、逮捕時に偽名と架空の住所を名乗っていたので身元確認に時間がかかったためだ。捜査員が自宅に着いたのは男が立ち去った7時間後だったというから、完全に道警の失態なのだ。

それにしてもこの男、最初の現行犯逮捕の理由が「重機リース会社の事務所に侵入したため」だそうで、いったい何をしようとしたのだろうか。こんなドラマティックな逃走劇を繰り広げるほど重要なことだったのだろうか。