東京都杉並区の戦隊モノ「イレンジャー」は今。

2003/05/09 16:51 Written by コ○助

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地方自治体のキャンペーンに戦隊ヒーローモノが起用されるのは、何も目新しい話ではないなりよね。今日、福井市がゴミ分別キャンペーンの一環として「ワケルンジャー」を創り上げ、ケーブルテレビなどでCMを流しているというニュースが出ていたなりが、これを見ながらふと思ったなりよ。「あれ、わが町にも戦隊モノがいたなぁ」と。

わが町、東京都杉並区はレジ袋を使わずに買い物袋を持参しようという運動があり、そのキャンペーンの一環として登場したのが「イレンジャー」。Narinari.comでも昨年5月に話題にしたところ、意外と反応をいただいたなりが、その後(というかそれまでも)あまり話題になっているのを見たことも聞いたこともない。コ○助の周囲の杉並区民に「イレンジャー見た?」「イレンジャーってさー」という話をすれば「知らないよ」「ふーん」の一言で片づけられ、とてもじゃないなりが、PRには微塵も役立っていないと体感してしまったなりね(笑)。あれから一年近くが経過してしまったなりが、果たして今「イレンジャー」はいったい何を・・・。

ちなみに、今は普通には見ることが出来なくなってしまった、当時の「今日のなりなり。」を、再び公開してしまうことにするなり(笑)。(モバイル版の方、容量オーバーしてしまったらごめんなさいなり)

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2002年5月7日 今日のなりなり。「杉並戦隊イレンジャーの巻」
「レジ袋税」って覚えているなりか?
東京都杉並区が全国の自治体で初めてレジ袋を対象とした法定外目的税を導入するとして注目を集め、一時ニュースでも大きく取り上げられていた税金「レジ袋税」。
2000年9月に初めてレジ袋1枚に5円を課税するというアイデアが出され、2001年11月の区議会に条例案が提出、2002年3月に賛成多数で可決されたものなりが、条例の施行日を定めずに可決されたために現在はまだ導入される時期も未定という、区民にとってみれば「いったい本当に導入されるのか」と気が気でない税金のことなり。
たかが5円、されど5円。
積もり積もれば大きな額になるし、買い物をするってのは毎日のことなりからね。
コ○助は杉並区民なので、この「レジ袋税」についてはかなり関心を持っているなりよ。
正式名称は「すぎなみ環境目的税」と言うなりが、導入の目的は基本的にはゴミの減量化。
レジ袋は杉並区内だけで年間約1億6900万枚が利用され、その処理費用だけで約1億円の経費がかかるほか、この枚数を石油の量に換算すると350万リットル分にも及ぶことから、課税によって少しでもその経費や石油量を減らすのが目的というわけなり。
ただ、この点に関しては杉並区は直接減量化することよりも、区民のゴミへの意識が高まることに重点を置いているようなことも言っていたように思うなり。
ゴミ意識の啓蒙。
これが一番の狙いのようなり。
杉並区の山田宏区長は今年44歳と若く、都議会議員、衆議院議員を経て区長に就任したという経歴を持つ松下政経塾出身の熱き改革者。
「レジ袋税」のほかにも、全国の自治体で唯一最後まで「住民基本台帳ネットワークシステム」への参加に反対を表明するなど、その行動の是非は別にして、とにかくアクティブな人なり。
一区民としては前任者よりは区政に興味を持つきっかけをくれているという印象は受けるなりが、やや突っ走りすぎな感も。
この「レジ袋税」にしても、まず条例を可決させてしまってから区民に理解を求めるというかたちに、結果的になってしまっているのはいかがなものかと思うなり。
そんなわけで、現在杉並区ではレジ袋税施行に向けて区民の理解を必死に取り付けようとPR作戦を展開している段階なり。
例えば大きなスーパーや町内会掲示板などにはポスターが掲示されていたり、区の広報誌で特集を組んでみたり。
まあその程度のことはやって当たり前の範疇なりが、ひとつビックリしたPRがあったなりよ。
それはある映像によるPR作戦。
しかもその映像を見たことがある人は、杉並区民でもほんの一握りしかいないという幻の映像。
幻じゃPRの意味ないじゃん。
そんな突っ込みは当然あると思うなりが、一度その映像を見てしまうと頭にこびりついてしまうなりよ。
放送されているのはケーブルテレビの「J-COM」の地域情報チャンネル内。
そのチャンネルを見ること自体が少ない上に、どの時間帯に放送しているのかも定かではないので、本当にその映像を見るのは至難の業だったりするなり。
コ○助がそのチャンネルを見るのは年に数分程度。
なので、その映像に遭遇したことがあること自体が奇跡なわけなり。
その映像の名は「杉並戦隊イレンジャー」。
ひぃ!
なんと安直な!
あんまりな内容に、コ○助の全身を寒気が走ったなり(笑)。
ちょっと話が横道に反れるなりが、戦隊モノと自治体というと偶然にも6日の朝日新聞に山形県山形市の「ごみ減量マン」の話が出ていたなり。
果たして山形市の職員がこの「杉並戦隊イレンジャー」のことを知っていたのかどうかは定かでは無いなりが、「自治体、ゴミ、戦隊モノ」という共通項があるのは不気味な気も。
何か自主制作映像の王道という感じがして、見ている方が気恥ずかしいものがあるなり(笑)。
そんなことは良いなりが、「杉並戦隊イレンジャー」。
杉並区清掃局が企画し、女子美術大学メディアアート学科の有志が脚本と撮影を担当、専修高校演劇部が出演と、まさに自主制作映画のノリ(笑)。
ストーリーはいろいろとあるのかもしれないなりが、コ○助が唯一見たことがあるのは「コンビニエンスストアでの買い物対決」。
5人からなる戦隊・イレンジャーと悪者である怪人レジ袋(確かそんな名前)がコンビニで対決をするというストーリーなり。
具体的には双方が弁当と温かい飲み物と雑誌を購入。
怪人レジ袋は全て別々のレジ袋を要求し、計3つのレジ袋をもらうという、実に悪い奴。
一方のイレンジャーは全て持参のマイバッグに入れようとしたものの、弁当は汁がこぼれる恐れがあるので一応レジ袋に入れてもらうことに。
温かい飲み物と雑誌はマイバッグに、弁当はレジ袋にと、賢い使い分けを推奨するわけなり。
はっきりと覚えていないのが痛いなりが、確かなにか必殺技のようなものを叫ぶセリフも飛び交っていたように思うなり。
このストーリー展開でどうやって必殺技を繰り出すんだよ、と思うなりよねぇ(笑)。
ちょっと遊びすぎなり。
まあそんな感じで杉並区は従来とはちょっと違うアプローチの仕方で、必死に区民にレジ袋税について理解を求めているなりね。
何か間違っているような気がするなりが(笑)。
ちなみにこの「杉並戦隊イレンジャー」。
最近は映像を飛び出してポスターにも登場しているようなりが、映像のような戦隊の説明があるわけでは無いので、映像を見たことが無い人がいきなりポスターを見ても、「なぜ戦隊モノなのか」ということを理解することが絶対にできないなりよ。
そして区民のほとんどはその映像を見たことが無いわけなり。
もっと効率の良い、上手いPRの仕方もあるだろうに。
果たしてこういったPRの方法で区民の理解を得ることはできるのか。
業界団体や小売業を営む人たちからはレジ袋税導入に対して強力な反対意見も出ているようだし、住民の理解もなかなか得られないし。
山田区長の苦悩は、まだまだ続きそうなりね。
導入される日はいつになるのやら。
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と、まあこんな感じで書いたところ、杉並区役所のサイトに動画が置いてあるとの情報をいただき、今ではケーブルテレビで見なくても、いつでも見ることができるなりね。でも、コ○助がケーブルテレビで初めて見た時は、もっとチープな作りの、自主制作映画風だったような気もするなりが、そこら辺の記憶は定かではないなり。

この今日のなりなり。を書いた昨年5月以降、分かっている情報をまとめてみると。
・2002年8月に行われた「阿佐ヶ谷七夕祭り」でステージが行われたらしい。
・「杉並戦隊イレンジャー非公式ファンサイト」が立ち上がり(もしかしたらそれ以前にも存在していたのかもしれないなりが、昨年5月時点では発見できず)、イレンジャーの活動報告などが紹介されている。

と、いったところくらい(笑)。最近はサッパリ情報がないなりよ。非公式ファンサイトの情報の「予定」のところを見ても、まっさらな状態なので、今は活動休止中なのか、尻すぼみで消えていったのか、どちらかなのかもしれないなりね。惜しい・・・とは思わないなりが、せっかく戦隊モノブームなのでもう少し盛り上がっても良いかなぁ、と。

Narinari.comでは今後、「杉並戦隊イレンジャー」を追跡して行くので、何か面白い動きがあればご報告したいと思いますなり。活発に活動してくれないなりかねぇ。

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